体のツボを刺激して不調を改善!動く瞑想「タイチエクササイズ」のススメ

冷え性や生理不順、むくみに便秘...「自分の体質だから」とあきらめていませんか? その悩み、毎日の食事などを少し意識すれば解決するかもしれません。ヒントとなるのは中医学(中国伝統医学)のセルフケア。そこで、東洋と西洋の医学に精通した医学博士・関隆志さんの初著書『名医が教える 東洋食薬でゆったり健康法』(すばる舎)から、中医学をベースにした「不調を治す食事&運動の考え方」を連載形式でお届けします。

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「太極拳」なら、体力のない人や運動が苦手な人でも試しやすい

もし、食薬(中医学の伝統的食事療法に基づいた体質に合わせた食材選び)やツボ押しと合わせて何か運動をしようと考えるなら、「タイチエクササイズ」、より一般的に知られている名称では「太極拳」をおすすめします。

タイチエクササイズは自らの心身の状態に耳を傾け、経絡上の気・血・津(中医学における人間の体内を巡る3つの要素)の流れに意識を向けながら、決められた呼吸とともにおこなう運動です。

そして、これはあまり知られていないのですが、その動きの一つひとつに、人体の主要な経絡やその上にある経穴(ツボ)を刺激する効果が備わっています。

そのため、ツボ押しと同様に食薬と組み合わせることで、たとえ自分ひとりでも、中医学ベースの統合医療を実践できる、という大きな利点があります。

ゆっくりとした動きで体への負担も少なく、体力のない人や運動が苦手な人、高齢者でも無理なく続けやすい、という魅力もあります。

そしてさらに、食薬やツボ押し同様、体調や体質のタイプ(証)に合わせた動きを選ぶことで、そのときどきのつらい症状の緩和にも効果を発揮します。

場合によっては、ダイエット効果も期待できるでしょう。

不調があるときには、必ず自分の心や体からメッセージが出ています。

そのメッセージを自力で感じとることが大切で、そうすると体調が本格的に悪化する前に食薬やタイチエクササイズ(太極拳)で対策が打てるようになります。

「動く瞑想」とも呼ばれるタイチは、自分の心や体の状態を把握し、改善することが可能な運動と言えるでしょう。

下の写真は、古来から伝わる一般的なタイチエクササイズの型です。

たとえば手にある肺の経絡(手太陰肺経―てのたいいんはいけい)を刺激すると、咳、痰、咽の痛みや呼吸器の症状を改善できます。

足から胴体にある脾の経絡(足太陰脾経―あしのたいいんひけい)を刺激すると、食欲不振やおなかをこわした際などに、消化器の症状を改善できます。

このように、私たちの知っているタイチエクササイズの動きには、じつは一つひとつに経絡やツボを刺激する効果があるのです。

すべての動きをおこなうと、全臓器を満遍なく刺激できる内容になっている型などもあります。

興味のある方は、お近くのジムや太極拳教室などでぜひ挑戦してみてください(筆者が監修の任に当たっている「タイチスタジオ」という教室でも、レッスンをおこなっています)。

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経穴が連なったライン「経絡」を刺激するポーズ。タイチエクササイズには、いろいろな型があり、その動きは経絡と結びつけて考えられています。

撮影/i o(イオ) モデルタイチスタジオ インストラクター 劉燕

いつもの食事が"くすり"になる『東洋食薬でゆったり健康法』記事リストはこちら!

057-syoei-touyoushokuraku.jpg理論よりも実践がメイン。4章にわたって体質・体調に合わせたレシピやツボを刺激するエクササイズが写真付きで紹介されています

 

関 隆志(せき・たかし)

医学博士。WHO Temporary アドバイザー。内科医、日本東洋医学会認定医。東洋食薬ライセンス 理事長ほか。東北大学医学部医学科卒業後、東北中医クリニック院長、東北大学医学部附属病院 老年・呼吸器内科医員、東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター サイクロトロン核医学研究部研究教授を経て現職。

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『名医が教える 東洋食薬でゆったり健康法』

(関 隆志/すばる舎)

年齢を重ねると増えていく体の悩みが、みるみる改善! 8つのタイプと症状から、あなたの「証(体の状態)」と体の整え方がわかります。難しい言葉もわかりやすく解説された、誰でもできる不調を治す食べ方&体の動かし方のコツが詰まった東洋医学セルフケアの入門書。

※この記事は『名医が教える 東洋食薬でゆったり健康法』(関隆志/すばる舎)からの抜粋です。

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