悲しみで心臓病に!?「たこつぼ心筋症」ってなに?/専門医に聞く「心臓」Q&A

日ごろ、動悸や息切れを感じることはありませんか? 胸のあたりの違和感は、思わぬ病気が隠れている可能性があるので、放置せずに医師の診療を受けることが大切です。「こんな症状があって心配」または「症状がないけれど気になっている」という方のために、今回はCVIC心臓画像 クリニック飯田橋理事長、寺島正浩先生に、悲しみが引き起こす心臓病「たこつぼ心筋症」や高血圧と心臓病の関係についてお聞きしました。

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Q 悲しみで心臓病になる! 「たこつぼ心筋症」って?

A 配偶者や肉親の死、または震災などの大きなショックで心臓病になることも!

精神的な過度のストレスを受けた後に、心筋が収縮しにくくなり、正常に血液を送り出すことができなくなった心臓が、たこ漁で使われるたこつぼのような形に変形します。

それゆえに「たこつぼ心筋症」といわれています。
症状は急な胸痛や息切れなどです。突然大きなストレスがかかると、自律神経が極度に混乱し、心臓の一部が硬直して動かなくなってしまい、心筋障害となってしまうのです。

Q 高血圧が心臓病を引き起こす?

A 高血圧が長く続くと、全身に血液を送り出す心臓には強い力がかかり、心臓の肥大化が起こります。

高血圧は冠動脈の動脈硬化を引き起こし、血管が狭くなってしまいます。

その他にも高血圧は心臓にダメージを与えます。

心筋に必要な血流量も供給できず狭心症や心筋梗塞、心不全の発症につながります。

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取材・文/宇山恵子

 

<教えてくれた人>

CVIC心臓画像 クリニック飯田橋理事長

寺島正浩(てらしま・まさひろ)先生

神戸大学医学部卒。国立循環器病センター、米国 スタンフォード大などを経て日本初の心臓特化型画像診断センターを開設。心臓を3Dで画像診断し、病気 の早期発見と予防に貢献。

この記事は『毎日が発見』2019年9月号に掲載の情報です。
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