これだけいろいろな食材であふれている時代ですが、実はその陰で必要なカロリーや栄養素が不足する「低栄養」という状態になっている人が増えてきているそうです。この状態が続くと筋肉や骨の量が減ってしまう恐れがあります。これを防ぐために大切なのが"たんぱく質"の摂取です。『毎日が発見』2018年9月号では、この"たんぱく質"がしっかり摂れて筋肉がつくレシピを紹介しています。そこで、今回はこの中から鶏むね肉、卵・チーズを使ったレシピ2品を実際に作ってみました。
あなたは"たんぱく質"が足りていますか?
丈夫な筋肉や骨のためには"たんぱく質"が重要になってきますが、1日に必要なたんぱく質量は体重1㎏あたり約1gと言われています。これにプラスして、適度な運動を行うことで、筋肉がついてきます。では、そもそも今が「低栄養」の状態なのかどうかを確認する方法として、本誌ではいくつかのチェック項目が紹介されています。
例えば、この3か月で体重が5%以上減少した、肉類・魚介類を食べるのは平均1日1回以下、主食を食べない・または減らしている、同性の同年代と比べて、歩く速度が遅いなど...。これらについて、チェックが多いほど、筋肉のもととなるたんぱく質や体が必要とするカロリーが不足している低栄養状態であると言えます。健康な体の源は、筋肉と骨。これらが弱らないためにも、しっかりたんぱく質を摂りたいものです。そこで、次からは、管理栄養士・牧野直子さん考案、良質なたんぱく質が摂れる料理2品をご紹介します。
関連記事「「低栄養」を防ぐ! たんぱく質が上手にとれる卵、牛肉、鶏むね肉のおかずレシピ」
甘辛タレが食欲そそる
「鶏むね肉とキャベツの回鍋肉風」
<材料>(2人分)
鶏むね肉...200g
塩...少々
片栗粉...適宜
キャベツ...1/8個
ピーマン...2個
しょうが...1/2かけ
豆板醤...小さじ1/2
A
みそ、酒...各大さじ1
しょうゆ...小さじ1
砂糖...小さじ1/2
ごま油...大さじ1
<作り方>
1、 フライパンに半量のごま油を熱し、塩をして片栗粉をまぶした鶏むね肉を入れて両面を焼き、取り出す。
2、残りのごま油、豆板醤、せん切りしたしょうがを加えて炒め、さらにざく切りしたキャベツ、ピーマンを加えて油がまわったら、水大さじ2(分量外)を加えて、水けをとばしながら炒める。ここに先ほどの鶏肉を戻し入れ、最後にAを加えて絡めれば完成。
さてお味は?
まず1品目は、鶏むね肉を使ったレシピです。鶏むね肉は、低脂肪・高たんぱく質という、筋肉作りのための優秀食材です。これを、野菜と一緒に甘辛いタレと炒め、回鍋肉風な一皿に仕上げました。片栗粉をまぶしたことで、つるん&ジューシーになった鶏肉、シャキシャキした野菜など、口の中でいろいろな食感が楽しめます。また、ピリリと辛いタレが食欲を刺激し、気が付けば一皿ぺろりと食べられました。
彩りカラフル!
「スパニッシュチーズオムレツ」
<材料>(2人分)
ブロッコリー...1/4個
パプリカ(赤)...1/2個
卵...3個
ピザ用チーズ...40g
塩、こしょう...各少々
オリーブ油...大さじ2
<作り方>
オリーブ油を熱したフライパンに、小房に分けたブロッコリー、角切りにしたパプリカを入れて炒め、しんなりしたら、チーズ、塩こしょうを混ぜた溶き卵を流し入れる。ふたをして、弱火で6分ほど焼き、ひっくり返して2分ほど焼けば完成。お好みでトマトケチャップを添えても。
出来上がりはこんな感じ
2品目は、卵とチーズを使ったレシピです。卵とチーズを使うことで、たんぱく質とカルシウムが摂れるので、丈夫な骨作りにも役立ちます。食べてみると、チーズが入ったコクがある卵が、ブロッコリーとパプリカをふんわりと包み込んだ、優しい味のオムレツになっていました。見た目が、黄、赤、緑と、鮮やかで、食卓に並べるだけで、ぱっと華やかになる一皿です。
良質なたんぱく質で、健康的な体つくりを
いつまでも若々しく歩き続けるためには、丈夫な筋肉と骨が大切になってきます。でも、単に好きなものだけを食べていても、これらは作られません。やはり健康的な体作りのためには、意識してたんぱく質を摂ることが重要です。みなさんも、いつもの食生活が低栄養状態になっていないかを確認し、"良質なたんぱく質"を摂って、しっかりと丈夫な体を作っていきませんか?
写真・文/JUNKO