【本作を第1話から読む】男性のおよそ30%が悩むと言われる「早漏」。その「3つの原因」と男性更年期の可能性
『EDかな?と思ったら読む本――専門医が教える傾向と対策』 (窪田徹矢/自由国民社)第5回【全5回】
日本のED人口は、潜在的な人も含めると1200万~1800万人。いまや男性の4人に1人がEDと言われています。しかし、EDの症状や対象法などを、正しく知っている方は少ないのではないでしょうか。『EDかな?と思ったら読む本――専門医が教える傾向と対策』は、年間2万5000人を診察する泌尿器科医の窪田徹矢氏による、EDと向き合うための一冊。ここでは数ある疑問の中から、代表的なものを紹介します。
※本記事は窪田徹矢著の書籍『EDかな?と思ったら読む本――専門医が教える傾向と対策』(自由国民社)から一部抜粋・編集しました。
セックスレスを解消するには!?
セックスレスの問題は、大きな社会問題です。
EDが原因でセックスの回数が減って、セックスレスになっているカップルも少なくありません。
日本人の50%以上がセックスレスという統計もあります。
今回は、クリニックに寄せられる相談に基づいてお話しします。
42歳の吉田さん(仮名)は会社員で、妻は35歳の専業主婦、5歳と3歳の2人の息子さんに恵まれ、とても仲睦まじい夫婦のように思えます。
この吉田さん。当院にEDと朝勃ちがなくなったことで外来を受診しました。
理由は奥さんとのセックスレスの問題です。
吉田さんいわく、2人のお子さんを産んで、仕事が多忙になり、どんどん夜の性生活がなくなっていきました。
気づけば、EDだけでなく、性欲もなくなってきたそうです...。
吉田さんのお話では、仕事が忙しいこと、妻が子育てで疲弊しているうえ、子どもと一緒に寝ているので、夜をともにするシチュエーションにならないとのことでした。
吉田さんの体調について聴いたところ、性欲がない、やる気が出ないということから、男性更年期障害の可能性も考え、ホルモン採血、そしてED治療薬を処方しました。
採血結果では、男性ホルモン値なども低かったため、男性ホルモン注射も並行して治療していくことに。
その後、外来受診時には、少しずつ朝勃ちするようにもなっていきました。
ところが、吉田さんは外来でも浮かない顔をしています。
理由を伺うと、ED治療薬を処方されたものの、一向に性行為できるようなシチュエーションにならず、使っていないということでした。
このようなケースはよくあります。
そこで私は「奥さんとよく話し合ってください。もし奥さんがよければ、次回外来に一緒に来てください」と説明しました。