「ラジオ体操」は子どもの頃に体育の準備運動などで繰り返し取り組んだ身近な体操ですが、いま改めて注目を浴びています。スポーツドクターとして多くのアスリートと関わってきた整形外科医の中村格子先生に、「力を入れるところ、伸ばすところを意識して、ストレッチ効果が高める」ラジオ体操のやり方を、連載形式で徹底解説していただきました! 9回目は「体を斜め下に曲げ胸を反らす運動」をご紹介します。
体を斜め下に曲げ胸を反らす運動
【基本の流れ】
① 左足を肩幅より少し広めに開く。
② 上体を左斜め下に2回曲げる。
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③ 上体を戻し、両腕を斜め下に開いて胸を反らせる。
【意識するポイント】
上体を斜め下に曲げて、太ももとお尻を気持ちよくストレッチ。股関節から曲げて、ひざの裏が伸びていることを感じます。胸を開くときは、斜めではなく正面を向くのがポイントです。
こんな効果が!「太もも・お尻がすっきり」
血行が促進され、脚のむくみが解消。下半身に脂肪がたまりにくい体質になります。
ラジオ体操Q&A
Q.ラジオ体操の主な効果は何ですか?
A.骨、筋肉、関節など全身をバランス良く刺激します
軽い動きから始まり、だんだん激しくなって、最後に深呼吸で終わるバランスの良い整理体操です。曲げる、ねじるなど腹部体幹の筋肉を刺激する動きもあります。人間の体は「動かして戻す」ことで体の可動域が大きくなり、見えない筋肉も鍛えられます。左右のバランスが整うことで、転びにくくなり、関節機能が保たれます。いいことずくめなんですよ。
モデル/中村格子 取材・文/米原晶子 撮影/齋藤ジン イラスト/祖父江ヒロコ