普段と逆の手で歯磨きする、日記を書く...いつもと少し違うコトに挑戦して脳を活性化!

脳は年齢を重ねると「衰えるもの」だと思っていませんか?実は脳はいくつになっても若返ることができるんです!常に脳を成長させるためには、日頃の生活の中でのちょっとした心がけが大切。脳のマンネリ化を脱して、若々しく生きるための秘訣を、脳内科医で「脳の学校」代表の加藤俊徳先生に伺いました。

 
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気が付いたときに実践!脳が喜ぶ生活習慣に挑戦

脳がマンネリ化することを防ぐためには、脳を若返らせる習慣づくりが大切です。ここでは、誰でも簡単にできる脳を若返らせる実践方法を、朝・昼・夜の時間別に加藤先生に教えていただきました。

「歯磨きは利き手と逆の手で」 「座りっぱなしをやめる」「出来事日記を書く」など、どれもすぐに実践できることばかりです。いつもとほんの少し頭の使い方を変えるだけで、脳は活性化します。早速やってみましょう。

 

歯磨きは利き手と逆の手で!

「人は、利き手と逆の手で何かをするという機会がほとんどありません。すると、どうしても脳がマンネリ化してしまいます。ですから、意識的に利き手と逆の手を使うようにしてください。まずは朝、晩に、利き手と逆の手で歯磨きをするのがいいでしょう。初めは面倒かもしれませんが、その面倒くさいという思いこそ、脳が未熟な証拠。面倒くささを感じなくなったら脳が成長した証しです」


体に良いものを毎日、1~2種類食べるようにする

「食べるものを選ぶ力を養うことも大切です。それが、脳と体を強くしてくれます。まずは、体に良いものを毎日、1~2種類食べます。例えば、認知機能の維持に役立つとされるホタテや鮭などの魚介類、老化物質を溶かすオメガ3脂肪酸を含む青魚やエゴマ油、脳の働きを高める豚肉や緑黄色野菜などがおすすめです。また、マーガリンのように体に悪い影響を与える食べ物をやめることも必要です」


たまにはほうきやはたきで家中をピカピカに掃除

「昔に比べて掃除はずいぶんラクになりました。ですが、ラクになったからとさぼっていると、脳は一気に老けていきます。掃除をすると、脳内にある運動系の部位をはじめ、ゴミがないか確認するために目を動かす視覚系の部位、床や家具を傷つけないよう力の入れ方を加減するための理解する部位など、さまざまな部位がフル稼働します。手間を惜しまず掃除することは、脳を活性化させます」

 

座りっぱなしの生活をやめましょう

「体を動かすことは、脳にとっても大切なことです。自分のペースでよいので、毎日1時間ぐらい、歩くといいですね。ジョギングもおすすめです。歩くのが難しい人は、座りっぱなしの生活をやめましょう。例えば、スーパーのレジ袋に空気を入れて膨らませ、両脚で交互にポンポンと蹴り上げます。続けて10回できたら、手でキャッチ。続けるうちに少しずつ上手になって、脳が喜びますよ」

立ち食いそば屋へ行ってみよう

「興味がなかったこと、やったことがないこと、苦手なことに挑戦するのもいいです。女性なら、駅の立ち食いそば屋など、普段は利用しない場所で食事をしてみるのもおすすめ。立ったまま麺をすすることに抵抗がある人もいるでしょう。しかし、そういった行動をとることで、ちょっとした感動やワクワク、ドキドキを体験できます。すると、脳の感情を司る部位が刺激され、脳が元気になります」

 

その日あった出来事を日記に書きましょう

「一日の最後には、その日の出来事を日記に書きましょう。"娘から電話がきて食事の約束をした""朝食はご飯とみそ汁、アジの干物、納豆だった"など、その日にあった事柄ならば、内容は何でもかまいません。また、感想を書く必要もありません。出来事を記録することで、新しい記憶を保存したり、出来事を思い出したりする脳の海馬の働きが活性化され、物忘れの予防になります」

出来事日記にはこんなことを書きましょう
・その日の買い物の内容
・出かけた場所
・その日、会った人(近所の人でもOK)
・電話の内容
・ペットの様子など

いまより1時間早めに就寝

「まずはいまより1時間早く寝てください。そうすることで"朝革命"が起こります。睡眠時間が十分とれると、朝はすっきりと起きることができるでしょう。すると、気持ちは前向きになり、生き生きとした一日を過ごせます。早く寝るという行為は、意図的にとる"積極的な睡眠"です。積極的に睡眠をとり、起きようと思って起きることは、思考を司る脳を強化し、生きる意思を強くしてくれます」

 

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取材・文/笑(寳田真由美)

 

 

<教えてくれた人>
加藤俊徳(かとうとしのり)先生

脳内科医、加藤プラチナクリニック院長、株式会社「脳の学校」代表、昭和大学客員教授。発達脳科学、MRI脳画像診断の専門家。『50歳を超えても脳が若返る生き方』(講談社)など、著書多数。

この記事は『毎日が発見』2018年11月号に掲載の情報です。

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