51歳、生理がなくなったころから「食べたい気持ち」も減退して...⁉/更年期「漢方」相談室(18)

アラフィフ女性にとって、身近なテーマである「更年期」。でも、更年期に起こる心身の不調の症状や程度、改善法は本当に人それぞれですよね。そこで、薬剤師やジャーナリストの方に、漢方で更年期症状が快方に向かった方のケースをお聞きする「更年期『漢方』相談室」を連載形式でお届け。第18回は、漢方薬・生薬認定薬剤師の清水みゆきさんに「更年期の食欲不振」についてお聞きしました。

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こんにちは、「あんしん漢方(オンラインAI漢方)」で薬剤師として働いている、 清水みゆきです。

40代になってから、なんとなく食欲がない、食欲不振で痩せてきたなどのお悩みをお持ちではありませんか?

それはもしかしたら更年期のせいかもしれません。

45~55歳の閉経前後の10年間は更年期と呼ばれており、この時期は、ホルモンバランスの影響で食欲不振しやすくなることがあります。

私の対応したお客様でも、ちょうど更年期の年代の方で、食欲不振が続いてつらいとお悩みの方がいらっしゃいました。

外出する元気がないため、家族で楽しんでいたアウトドアもできなくなって気が滅入る毎日を過ごしていたそうです。

そんなLさん(51歳女性)が漢方で食欲不振を改善できた事例を通して、更年期の不調の改善方法をお伝えいたします。

1.更年期の食欲不振の原因

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更年期やプレ更年期の不調は、卵巣の老化による女性ホルモンの減少や、ストレスが原因です。

ホルモンバランスの乱れによって、自律神経系のバランスが崩れて胃腸の働きが悪くなり、消化不良や胃もたれ、吐き気などが起きやすくなり、食欲不振につながります。

また、便秘も食欲不振の原因となることがあります。

漢方医学的には、女性は月経の度に血(血液)を消耗するため、更年期になると血が不足し、血から栄養を与えられる気(生命エネルギー)の量が減り、巡りが悪くなると考えます。

さらに、気血の巡りが悪くなると水(水分)の流れも滞ってしまいます。

気が不足すると、食べたいという気持ちが低下するのと同時に、胃腸のはたらきも弱くなってしまいます。

また、体に余分な水があると胃腸に負担がかかり消化機能が低下してしまいます。

さらに、精神的なストレスで気の巡りが悪くなると胃腸に負担がかかり、食欲不振の原因になります。

2.食べたくても食べられない・・・食欲不振で元気が出ない毎日

食欲不振が続いた結果、家族の楽しみまでなくしてしまったLさん(51歳女性)のエピソードをご紹介します。

Lさんはご主人と小学生と中学生のお子さんの4人暮らし。

歯科クリニックの受付としてパート勤務をしていらっしゃいます。

ここ数か月ほど、なんとなく食欲がなく、食事もおいしく食べられなくなってきたとのことでしたが、さらに最近、食事の量も少なくなり体力的にもしんどいとお困りでした。

「ここ半年ほど生理がないのでそろそろ閉経かなと感じ始めた頃から、なんとなく食欲がわかなくなってきたんです。特に、ムカムカする、胃もたれするというわけではないのですが、とにかく食べたいという気持ちにならないんです。『食べなきゃ!』と自分に言い聞かせながらなんとか朝昼夕の3食は食べていました。でも、最近は、あまり食べられなくなってしまって・・・。ダイエットを気にしている中学生の娘からは『お母さん、もう食べないの? それだけで満腹なんてうらやましい!』と言われていますが、私はもっと食べたいんです。私の方こそ娘がうらやましい! 最近は、食事の量が減ったせいか、体力も低下してしんどくなってきています。家事と仕事をこなすだけでいっぱいいっぱいの毎日です」

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Lさんは、食欲不振が原因ですっかり食が細くなってしまい、慢性的な疲れやすさやだるさを感じるようになってしまいました。

外出する元気もなく、仕事以外は家でぼんやりするようになってしまったそうです。

「もともと私も家族もアウトドア好きで、週末ごとに家族でドライブに行ったり屋外でバーベキューをしたりして楽しんでいたんです。ですが、私が外出する元気がなくなってしまってから、どこにも行かなくなってしまいました。『ママがよくなったらまた行こうね』と言いながら時間だけが過ぎていくばかり。私が元気ないせいか、家庭の雰囲気も暗くなりがちでどうにかしなくちゃとは思うんですが、からだだけでなく気持ちも元気がなくなっていて・・・。

先日、ちょっと体調がよかったので、私が企画して久しぶりに家の庭でバーベキューをしたんです。子どもたちは大喜び!!楽しそうな顔をみれて嬉しかったのですが、やはり食欲がわかず私はほとんど食べられませんでした。しかも、バーベキューの準備と片付けで疲れ果ててしまい、その日は夕方から寝込んでしまいました」

食欲がないだけで他に気になる痛みなどの症状はないから病院に行ってもしょうがないと思い込んでいたLさん。

心配したご主人がネットで調べて、食欲不振や疲れやすいといった症状に漢方薬が使われることを知ったそうです。

早速、漢方専門クリニックを受診し、漢方を服用し始めて1か月ほどで食欲不振は改善していきました。

「漢方薬を飲み始めて1週間ほどでしょうか、食べたいという気持ちを久しぶりに感じました。そして、美味しく食事を食べることができるようになってきました。だんだんと食事の量も増えてきて、それと比例するように体調もよくなってきました。やっぱり食は健康の基本ですね。

あと、自分では気にしていなかったのですが、便通もよくなって気分がいいです。漢方薬の効き目に主人も子どもたちも驚いています。私の変化を見て娘なんて『ダイエットできる漢方薬が欲しい』なんて言っているんですよ(笑)。

私に漢方薬という選択肢を教えてくれた主人には感謝の気持ちでいっぱいです。すっかり元気になったので、また家族でドライブやバーベキューを楽しむことができてうれしいです。これからも家族みんなで元気に過ごしていきたいですね」

3.更年期の食欲不振は漢方で根本的に改善

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女性ホルモンの変化は目に見えないので気がつきにくいですが、40代に入り、以下のような症状が見られる場合は、更年期の影響による食欲不振かもしれません。


<これって更年期の食欲不振?チェックリスト>
・急に食欲がわかなくなってきた
・胃もたれや胸焼けなどの胃腸の不調も感じている
・暑くもないのに汗をかいたり、のぼせたりする


ただし、まったく食べられない、強い吐き気があるなど食欲不振が悪化する場合は、原因を自己判断せずに内科や消化器内科などを受診して検査してもらいましょう。

「できるだけ体に負担のない薬がいい」「飲み続けても大丈夫な薬が欲しい」
そんな方には漢方薬がうってつけです。

漢方は数千年の歴史を持つ伝統医療です。

これまで実に多くの人々のさまざまな症状を治してきました。

古臭いからあやしいというイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、長年の臨床経験をもつ信頼できる医療です。

また漢方は、自然の草木や鉱物からできた生薬で作られています。

こうした自然のもつ力を上手に使うことは、私たちの体の摂理に沿った無理のないやさしい作用をもたらします。

とくに漢方薬は、もともとの体質だからとあきらめていたようなことや、検査では異常が見つからないような不調の根本解決を目指したいときに、その力を発揮してくれます。

また、食事の栄養バランスを意識したり、毎日運動を続けるのは難しいという場合でも、漢方薬なら自分の体質や症状に合うものを飲むだけなので、気軽に継続できるという点もメリットです。

今回Lさんが服用した漢方は「六君子湯(りっくんしとう)」という疲れや食後のお腹の張りを伴う更年期の食欲不振に対してよく使われる漢方でした。

六君子湯は気を補い、さらに気と水を巡らせることで胃腸の働きを高めて食欲不振を改善します。

更年期の食欲不振の改善には、他にも以下の漢方が使われることがあります。


<更年期の食欲不振におすすめの漢方>

●胃部膨満感、吐き気、胸やけ、げっぷがある方:茯苓飲(ぶくりょういん)
水や気の滞りを解消し、胃腸のはたらきをよくして食欲不振を改善する漢方薬です。

●冷え症、疲れやすい、胃腸が弱い方:人参湯(にんじんとう)
からだや胃腸を温め、消化機能を高めて食欲不振を改善する漢方です。


ただ、どのような体質がその不調を招いたのかは人によって異なりますので、ご自身の状況に応じた漢方薬を選ぶことが大切です。

症状だけを見て漢方薬を選択すると、合っていない場合には副作用のリスクも高まります。

できるだけ漢方に精通した医師、薬剤師等にご相談の上で、ご購入ください。

自分に合った漢方薬が知りたい。コスパ良く漢方を飲んでみたい。という方には、「あんしん漢方(オンラインAI漢方)」などの、スマホで気軽に頼めるサービスもおすすめです。

4.食欲がない、食べられない、その悩みは漢方で解決!

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「最近、食欲がない」

「食欲不振で痩せて元気がない」

あなたの食欲不振の症状は更年期が原因かもしれません。

漢方で食べられない悩みを解決して、更年期も元気に過ごしていきましょう!

【まとめ読み】更年期「漢方」相談室の記事リスト

 

<教えてくれた人>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師

清水みゆきさん

漢方薬・生薬認定薬剤師。漢方調剤薬局にて勤務。現在は、漢方の経験を活かして「あんしん漢方」の漢方サポート・コンシェルジュにて提案やお客様サポートを行っている。

「あんしん漢方(オンラインAI漢方)」

自分に効く漢方を見つけたい方にぴったりの、自宅にいながら自分に合った漢方を安心価格で実践できるサービス。「漢方選び」は症状と体質に合わせて漢方のプロフェッショナルと人工知能が精度高く見極めます。症状の相談は無料。西洋薬と漢方に精通した薬剤師がサポートしてくれます。

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