あなたは「糖質制限」ダイエットをしたことがありますか?そのダイエットは成功しましたか? 実は巷にあふれる「糖質制限」ダイエットの方法は結構ハンパなものが多いのです。
数々のダイエット方法を実践した医師自身による「1日5g以下の徹底した糖質制限=糖質制限2.0」は正確な理論に基づいたシステマチックなダイエット方法。その驚くべき効果を次に体験するのは、あなたです。
※この記事は『ハードワークでも疲れないカラダを作る 糖質制限2.0』(西脇 俊二/KADOKAWA)からの抜粋です。
40代 「太る・疲れる」 は当たり前だと受け入れる
「糖質制限2.0」の目的は、単に「痩せる」だけではありません。身体を絞りつつ、ハードワークでも疲れない身体を作ること──働き盛りのビジネスパーソンがますますバリバリ働いて、人生を謳歌できるような心身の状態を整えるのが目的です。
働き盛りといえば、その中心にいるのは40代の方々でしょう。30代後半ごろから徐々に責任の範囲が増し、それがさらなるやりがいにつながり、充実した50代へとひた走る──そんな年代だと思います。
一方、40代は身体の変化を感じやすい時期でもあります。一番の変化は、やはり体重でしょう。運動不足に加え連日の飲み会や接待で、20代のころより10㎏、20㎏体重が増えた、という声もよく聞かれます。最近では健康診断にメタボチェックが加わり、ため息をつく機会が増えた人も多いでしょう。
さらに、体重が増えるだけではなく、徹夜続きのハードな仕事などに耐えうるスタミナが落ちてきた、とヒシヒシと実感するのも40代です。
とはいえ、それらはある意味、自然なことです。
40代で努力せずに引き締まった身体やハードワークを楽々こなす体力を維持している人は、いないと考えていいでしょう。
ハードワーカーは危機管理意識が高いので、変化を感じればダイエットにも挑戦します。持ち前の集中力で、いったんは成功する人も多くいます。しかし、ここで怖いのがリバウンドです。目標体重に達したとたん、気が緩んで元の食生活に戻り、たちまち体重も元通り、という経験をした方もいるのではないでしょうか。
ダイエットで体重は落ちたけれど、パワーが減退してますます疲れやすくなった、というのも多くの人が感じているはずです。肥満を解決しようとするとスタミナも落ちる、というジレンマは頭痛の種です。
「糖質制限2.0」は、それらを解決するノウハウです。身体の変化の原因にアプローチして肥満も疲労も取り除く、若返りの方法論です。この方法ならば、リバウンドの心配もありません。通常のダイエットに伴うストレスやパワーダウンとも無縁です。
「そんなこと、本当にできるのか?」とお思いでしょうか?そんなみなさんに、まずは「40代が太りやすい理由」からお話ししましょう。
「断糖」 と 「運動」 の両輪で身体を絞れ!
中年太りの最大の原因は、基礎代謝の低下です。基礎代謝とは、運動していないときでも行われるエネルギー消費のこと。内臓の活動や呼吸等で消費される基礎代謝量は、1日の消費カロリーの大半を占めます。基礎代謝量のピークは10代で、その後は年齢とともに低下します。若いころと同じ調子で食べていれば、消費カロリーより摂取カロリーのほうが高くなり、太りやすくなるのは当然です。
運動不足も、基礎代謝の低下に拍車をかけます。なぜなら、基礎代謝が行われる最大の拠点である「筋肉」が落ちるからです。
中年ビジネスパーソンは、スポーツを趣味にしていない限り、どうしても運動不足になります。若いころのように体育の時間や部活があるわけでもなく、動く機会と言えば通勤時のみ。地方住まいで車移動が中心ともなれば、1日の歩数は1000歩にも満たないでしょう。
運動不足で筋肉量が落ちると、運動していないときの代謝まで落ちてしまう、というわけです。
「それはわかるが、その話、糖質と関係ないですよね?」と思うのは早計です。このメカニズムを推進する元凶こそ、糖質なのです。糖質を摂取すると、体内で分解されてブドウ糖になります。
人体はこれをエネルギーとして利用するわけですが、基礎代謝の低下した身体では、これを消費しきれません。余ったエネルギーは1日以内に中性脂肪に変換され、3日後には皮下脂肪や内臓脂肪になります(このタイミングは重要なので、覚えておいてください) 。
つまり中年太り体質を脱却するには、 「断糖」と「運動」の両輪が不可欠。食事面では糖質を徹底カットし、筋肉のモトになるタンパク質の比率を上げること。並行して、運動を通して筋肉量をアップさせること。これによって、基礎代謝が高くなります。
筋肉量が増えれば、年齢を重ねても体内年齢は若返ります。食事だけで解決を図るダイエット――従来の糖質制限も含めた巷のダイエット法では、その時々で体重を落とすことはできても、 「太りにくい身体」は決して得られません。
「糖質制限2.0」は、運動と並行することで真の効果が得られるメソッドなのです。「自分は運動嫌いだから無理だ」と、あきらめるのは少し待ってください。私は、ハードな運動は一切強制しません。むしろ、やりすぎは逆効果です。無理のない適度な運動が必要だ、ということをまずは認識しましょう。
次の記事「「疲れやすさ」も実は糖質のせい!? 糖質制限のマルチな効果を体感せよ/糖質制限2.0(2)」はこちら。