年金や老後の蓄えなど、年を重ねるほどに重くなっていくのが「お金」の問題。不安を解消するための手段の一つとして「投資」も考えると思いますが、なかなか始められない方も多いのではないでしょうか。そこで、1万人以上の赤字家計を救ってきた家計コンサルタント・横山光昭さんの著書『貯蓄感覚でできる 3000円投資生活 DELUXE』(アスコム)から、初心者が覚えておきたい「投資の準備と心得」のヒントをお届けします。著者が提唱する「月々3000円投資術」を始める前に、まずは投資の基本を押さえましょう。
「月収7.5か月分の貯金」をつくりながら、投資をスタートさせる
私はいつも、新たに投資を始める方に「貯金が月収の7・5か月分あるかどうか」を確認しています。
本来は、収入を100としたとき、貯金がそのうち15%、金融商品や自分への投資が10%となるのが理想ですが、「月収7・5か月分の貯金」という基準をクリアしていない方は、まず「月々3000円」という無理のない金額での投資を続けながら、貯金をしてみてください。
貯金というのは、「目の前のピンチを切り抜けるためのお金」です。
そして「7・5か月分」の内訳は、「使うための貯金=月収1・5か月分」と「おろさない貯金=月収6か月分」です。
「使うための貯金」というのは、生活費が足りなくなったときや、ちょっとした予定外の出費などに対応できるようにするためのお金であり、「おろさない貯金」というのは、病気やケガ、突然の退職などにより、万が一収入が途絶えても、当面生活できるようにするための「生活防衛資金」です。
いざというときに動かせる、まとまったお金があるかどうかで、人生は大きく変わります。
先に書いたようなピンチにも対応できますし、災害が起きたときなどにも、半年分の貯金があれば、ある程度余裕を持って過ごすことができるからです。
また、十分な貯金があれば、投資にも腰を据えて取り組むことができます。
投資は基本的に、時間を味方につけ、長い時間をかけて資産を増やすことが成功のポイントとなります。
「お金が必要になったから」と、せっかく買い増した金融商品を、評価が低いときに手放してしまうようなことがあってはいけません。
ですから、「現在、貯金がほとんどない」という方は、月々3000円ずつの投資を続けながら家計の管理をし、お金を貯め、月収7・5か月分の貯金ができたら、投資の額を引き上げることを考えるようにしてください。
【POINT】3000円投資生活を成功させるためにも、投資を続けながら、月収1・5か月分の「使うための貯金」と月収6か月分の「おろさない貯金」を用意しよう。
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