仕事も恋も、何もかもうまくいかない...年齢に関わらず誰でもそんな時期がありますよね? この状態、実は「考え方や言葉遣いを少しだけ変えれば解消できる」と、女性のための人材育成塾を主宰する朝倉千恵子さんは言います。そこで、朝倉さんの著書『仕事も人生もうまくいっている女性の考え方』(あさ出版)から、ちょっとした工夫で充実の日々を過ごせる「美意識と処世術」について、連載形式でお届けします。
あなたが好きな「あなた」だから周りも好きになる
あなたには、大切な人はいますか?その中に、「あなた」は入っていますか?
あなたが大切だと思う人たち、好きな人たちに大切に思ってもらうためにも、自分を大切にするとともに、自分のことを好きになりましょう。人は、嫌いなものを大切にはできないからです。
考えてみてください。「私はこんな自分が嫌いですけれど、みなさんは好きになってください」と言われて、相手のことを魅力的に感じるでしょうか。
「まだまだ至らないところはあるけれど、私はそんな自分のことをちょっと好きなんです。みなさんもよかったら好きになってください」と言われたほうが相手に対して好感を抱きませんか。
あなたが好きな「あなた」だから、人は好意を持って近づき、あなたのことを好きになっていくのです。
そもそもあなたの欠点は本当に欠点なの?
「自分を好きになっていい」と講演等でお話しすると、「どうしても自分を好きになることができません」と言う方がいます。
そうした人の多くは、自己肯定感が低く、自分の欠点ばかりに目を向けています。
自分の顔や体型が嫌い、クヨクヨする性格が嫌いなど、自分の悪いところばかり気にするのです。
もし、あなたも自分の欠点ばかりが気になって、なかなか自分のことを好きになれないのであれば、下のワークを試してみてください。
このワークで大事なのは、あなたには美点がたくさんあること、欠点よりも多いことをあなた自身に認識してもらうことです。
人間の思考は不思議なもので、数が多いほうに意識が向きます。美点を欠点の2倍挙げることで、美点のほうに意識を向かせるというわけです。
あらためて自分のいいところに目を向けてみると、「私って意外といい奴」などと、見直すことができるはずです。
また、自分の自己評価の見直しをすることで、欠点だと決めつけ、あきらめていた特徴が財産になることがあります。
たとえば欠点に「生真面目すぎる」と書き出したとします。でも、真面目なことは決して悪いことではありません。欠点とは言い切れないということです。
「飽きやすい」という欠点を書き出したとしても、それは、「新しいことに柔軟に興味が持てる」といった、あなた自身も気づいていない美点かもしれません。
よく私は、「事実は一つ、解釈は様々」と主宰している「トップセールスレディ育成塾」(TSL)の塾生に伝えています。
あなたが「真実」だと思っていても、「事実」かどうかはわかりません。どう解釈するかは、あなたの自由です。
たいていの欠点は美点に置き換えることができます(美点を欠点にしてしまうこともできますが、わざわざネガティブに解釈して自分を傷つける必要はありません)。
欠点ではなく美点を見る。そのことを「美点凝視」といいます。自分の欠点ばかりが気になる人は、その陰にある美点を見つけ出すことができていないだけです。
自分の美点を知ることで、人は成長します。自分の美点を見つけ出し、大切な人に大切に思ってもらえるあなたになりましょう。
自分に感謝の言葉をかける
それでもまだ、自分をよいと思えない人に、最後にとっておきの方法をお教えしましょう。それは「自分自身に感謝すること」です。
やり方はとても簡単。自分の名前に「ありがとう」をつけて声に出して言ってみるだけです。
「ちえこ、いつもありがとう」と目を閉じて30回繰り返します。「ちえこ」のところをご自分のお名前に変えて、試しに1回、声に出して言ってみてください。
たったひと言なのに、なんだか心がふわっと温かくなりませんでしたか?
その温もりは、あなたが自分自身に愛を感じた証。温かな気持ちで自分を受け入れ、少しずつ好きになっていきましょう。
Hint『自分を好きになるための努力をする』
40のヒントで「自分の魅力」を再発見! 仕事もプライベートも充実できるメソッドがまとめられています