仕事も恋も、何もかもうまくいかない...年齢に関わらず誰でもそんな時期がありますよね? この状態、実は「考え方や言葉遣いを少しだけ変えれば解消できる」と、女性のための人材育成塾を主宰する朝倉千恵子さんは言います。そこで、朝倉さんの著書『仕事も人生もうまくいっている女性の考え方』(あさ出版)から、ちょっとした工夫で充実の日々を過ごせる「美意識と処世術」について、連載形式でお届けします。
大切にされないのには理由がある
以前、ある女性がおもしろいことを言っていました。
「くたびれてボロボロな女性に『最近、うまくいっているんだ~』と言われても信じられない。仕事もプライベートもうまくいっている女性はきれいな人が多い」
たしかにそうかもしれません。
仕事もプライベートもうまくいっているのにくたびれてボロボロ......という女性には、私もお会いしたことはありません。
時々、経営者が集まる場に参加するのですが、どんなに忙しい方であっても、メイクもネイルもきちんとされていますし、表情にも余裕があり、ご自身に似合う格好をされています。成長が著しい会社の社長をしている友人は、日々、目が回るような忙しさだというものの常にはつらつとしています。
仕事もプライベートもうまくいかせるには、それぞれ相応に忙しいはず。なのに、どうして彼女たちはきれいでいられるのでしょうか。
お金も自由な時間もあるから。
それも理由の一つではあるでしょう。でも、そうしたお金や時間というものは、うまくいくようになったから手に入るものとも言えます。
私が彼女たちを見ていて共通しているなと思うのは、〝自分〟を大切にしていることです。
自分の心、信念を裏切るようなことは絶対にしませんし、体や心を酷使したあとは必ず休憩を入れます。ほころびが生じたらケアをして、常に自分が自分らしくいられるように、自分にとっての正常な状態を保つための努力は惜しみません。
どんなに忙しくても、どんな状況においても自分の状態に目を向けています。だから、いつもきれいなのです。
女性は皆「この世に一つしかない宝石」
人は相手が大事にしている様子を見ると、自分もその対象を「大事にしなければならない」と理解する習性があります。
反対に、相手がないがしろにしているものを、わざわざ大事にしようとは考えません。
ジュエリーショップに行くと、店員さんが白い手袋をして、アクセサリーをそっと黒のビロードの台座に乗せて持ってきてくださいますよね。この時、ついつられてそっとアクセサリーを手に取った経験はありませんか?
お店の人に「この世に一つしかない宝石です」なんて言われたら、落としてしまわないよう、傷つけてしまわないよう、より慎重に大切に扱いますよね。その宝石が、あなたです。この世界にあなたという人間は一人しかいません。
そのことを仕事も人生もうまくいっている彼女たちは、知っているだけでなく、理解しているのです。
宝石は大事にするのに、自分自身は大事にしないなんておかしいですよね。
自分のことは後回しにしていつも周りの人に気を使っている。嫌われたくないものだから、つい意見を合わせてしまう。本当はやりたくないことも引き受けてしまう。
そんなふうに自分自身を粗末に扱っていると、あなたが本来持っている、あなただけの輝きがどんどんくすんでいってしまいます。そしてその結果、周囲にも大切に扱われなくなっていくのです。
本人が率先してないがしろにする存在を、他人が大切にするはずはなどありません。まずは、周りの人たちが、ついあなたを大切にしたくなるくらい、自分をしっかり大切にしてください。
Hint『誰よりも自分を大切にすると決める』
40のヒントで「自分の魅力」を再発見! 仕事もプライベートも充実できるメソッドがまとめられています