後悔しない最期のために。伝える限りある時間と体力をどこに注ぐべきか【現役看護師が伝える】

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『人生の終わり方を考えよう 現役看護師が伝える老いと死のプロセス』 (著:高島 亜沙美、 監修:西 智弘/KADOKAWA)第6回【全7回】

「最期まで自分らしくいたい」と願う一方で、老いや死という現実に目を向けるのは少し勇気がいるものです。しかし、納得のいく人生を締めくくるには、実は「事前の準備と心の努力」が欠かせません。書籍『人生の終わり方を考えよう 現役看護師が伝える老いと死のプロセス』(KADOKAWA)では、現役看護師・高島 亜沙美さんが、老いゆくプロセスから介護保険の実情、終末期医療の選択肢までを丁寧に解説。ただ不安を煽るのではなく、「自分らしい最期」を具体的に描くためのヒントを授けてくれます。死を考えることは、決して後ろ向きなことではありません。最良のエンディングを準備することは、今日という日をより大切に生きるための、自分への最高のギフトになるはずです。

※本記事は高島 亜沙美 (著)、 西 智弘 (監修)によるムック『人生の終わり方を考えよう 現役看護師が伝える老いと死のプロセス』から一部抜粋・編集しました。

価値観を明確にし、実践しよう

自分にとって大切なことに順番をつける

自分にとっての大切なこと=価値観に優先順位をつける練習をしておきましょう。みんなそれぞれに価値観があるとして、縦に並べる練習をしておいてほしいのです。そろそろ人生の最終段階に差し掛かっています、人生の終焉を迎えそうです、あなたは何がしたいですか? どう在りたいですか? その順位をつけておくのです。旅行先で食べたいものがあったとして、それだって厳選してますし順番をつけていますよね。これだけは逃せない、これはタイミングが合えばでいいや、これは次回に持ちこそう、などそれぞれ決断しているはずなんです。それを、終焉を迎える自身の人生においても、実践していきませんかという提案です。

あの景色を見ておく、子どもや孫、友人に会っておく、墓参りをしておく、庭の手入れを次の人に引き継いでおく、具合が悪くなるかもしれないけど辛いものを食べておく、なんだっていいのです。正解なんてありません。ポイントは、順番をつけておくこと。時間も体力も、もう無限にあるわけじゃありませんからね。

シミュレーションしてみる

自分にとっての大切な価値観と言われても困る、という方におすすめなのは、旅行のプランニングと電車の遅延に遭ったときの対応を考えてみることです。

予算が限られる中、誰とどこへ行き、何をするのか。どういう順番で回るのか、どこにお金と時間をかけるのか。電車が遅延したとき、どうやって家まで帰るのか? どこをどう迂回して帰るのか? そういえば、現金、持ってますか? 電子マネーを使うとして、携帯電話の充電、まだ残っていますか? 非常食とはいかないまでも、飲み物やちょっとしたおやつ、持っていますか? 靴は歩くのに向いたタイプを履いていますか? ということを、頭の中で想像してみると、具体的に想像できる部分とそうではない部分が出てくると思います。その具体的に想像できる部分が、あなたにとって大切なことの領域です。

わたしの場合は、食いしん坊なのでグルメや飲食店に関するイメージは細かくできるのですが、ホテルの部屋や立地に関してはイマイチです。ベッドとお湯の出るシャワー、トイレがあれば十分というタイプだからでしょう。

 
※本記事は高島 亜沙美 (著)、 西 智弘 (監修)によるムック『人生の終わり方を考えよう 現役看護師が伝える老いと死のプロセス』から一部抜粋・編集しました。
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