【犬・猫の食欲不振】飼い主が知っておくべき「ルール」と危険な「サイン」

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『うちのワンコが、ニャンコが、死んじゃったらどうしよう』 (獣医師シワ男/KADOKAWA)第1回【全10回】

愛する家族、ワンちゃんやネコちゃんとの「お別れ」は、いつか必ず通る道。大人世代の飼い主にとって、その不安は切実なものです。書籍『うちのワンコが、ニャンコが、死んじゃったらどうしよう』(KADOKAWA)は、長年多くの動物を見送ってきた獣医師が、その不安を「安心」と「癒やし」に変えるためのヒントを伝えています。涙なしには読めませんが、読み終えたとき、きっと心の準備ができ、後悔のない看取りへの道筋が見えてくるでしょう。今回はこの本の中から「最期に、この子にとって本当に幸せな選択は何か?」という問いと向き合うために、知っておきたいことをご紹介します。

※本記事は獣医師シワ男 (著)による書籍『うちのワンコが、ニャンコが、死んじゃったらどうしよう』から一部抜粋・編集しました。

食事を食べない時、いつ病院に連れて行く?

犬猫が食事を食べない時、1日目と2日目は様子を見て、2日間何も食べなかったら、3日目は必ず動物病院に連れて行って! 1週間食べないとなったら本当に、危険な状態。

犬猫は人間よりも4倍早く年を取るから、人に換算すると1日で4日分、2日で8日分、3日で12日分、1週間だと4週間=1カ月も食べないことになる。

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ぼくら飼主からすると急に食べなくなったように見えても、犬猫からするともっと前から調子が悪かったら急ではなかったりする。

特にシニアになってくると、わずかな変化になかなか気づきにくい。「シニアだから」という先入観を持っていると、変化がわかりにくくなっちゃう。だから年齢に関係なく、犬猫が2日も食べないのは、何か理由があるはず。「なぜ食べないのか?」の原因を突き止めて、対策をして、食べるようにしなきゃいけない。

犬猫は、自分で「調子が悪い」「助けてほしい」と言えないから、飼主さんは、変化に気づきにくい。状態がわからりづらいなら、定期的に病院に連れて行ってほしい。病院に行けば、体重が減っているとか、脱水しているなどがわかる。さらに定期的に健康診断すれば、異常に気づくことができる。

血液検査などが高額になる場合、当院では尿検査をお勧めしている。尿検査でわかることはたくさんあるから、かかりつけの病院に相談してみて。もちろんわからないものもあるけど、異常があれば追加検査で判明することもある。

犬猫が1週間も食べないと、病的に痩せていく。病的に痩せると脂肪だけでなく、筋肉も落ちてしまう。筋肉が一度落ちると復活させるのが難しくなるのさ。筋肉を落とさないようにするためにも、なるべく早く対処しなければならない。

だから、3日目も食べないなら病院に連れて行って! お願い。

 
※本記事は獣医師シワ男 (著)による書籍『うちのワンコが、ニャンコが、死んじゃったらどうしよう』から一部抜粋・編集しました。
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