他人の評価をアテにしない人が、最期まで強い。現役看護師が伝える自分を機嫌よく保つ技術

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『人生の終わり方を考えよう 現役看護師が伝える老いと死のプロセス』 (著:高島 亜沙美、 監修:西 智弘/KADOKAWA)第5回【全7回】

「最期まで自分らしくいたい」と願う一方で、老いや死という現実に目を向けるのは少し勇気がいるものです。しかし、納得のいく人生を締めくくるには、実は「事前の準備と心の努力」が欠かせません。書籍『人生の終わり方を考えよう 現役看護師が伝える老いと死のプロセス』(KADOKAWA)では、現役看護師・高島 亜沙美さんが、老いゆくプロセスから介護保険の実情、終末期医療の選択肢までを丁寧に解説。ただ不安を煽るのではなく、「自分らしい最期」を具体的に描くためのヒントを授けてくれます。死を考えることは、決して後ろ向きなことではありません。最良のエンディングを準備することは、今日という日をより大切に生きるための、自分への最高のギフトになるはずです。

※本記事は高島 亜沙美 (著)、 西 智弘 (監修)によるムック『人生の終わり方を考えよう 現役看護師が伝える老いと死のプロセス』から一部抜粋・編集しました。

内発的動機付けを確立しておこう

自分で自分に80点をつける練習を

内発的動機づけとは、個人自身の内面から湧き上がる興味、関心、好奇心などによって動機づけられる状態のことです。報酬や評価などの外部要因ではなく、行動そのものに対する満足感や達成感などを得たいという欲求によって行動が促されます。競争や勝ち負けが好きな人、後期高齢者の世代で言うと、受験に勝ち、就活に勝ち、出世レースに勝ってきた人にとっては、これを身につけるのは大変難しいことのようです。特に、生活とケアは大変やりにくいものだと思われます。なぜなら、他人からの報酬や評価をアテにできないから。生活を頑張っても、ケアを丁寧にやっても、誰も褒めてくれません。認めてもくれません。

自分で作ったハンバーグがおいしいかどうか、昨日よりも部屋が過ごしやすいかどうか、肌が荒れていないかどうか、新しく使ったクリームが自分に合っているかどうか、これって他者が数字で評価するのが困難なんです。そのため、自分で自分を評価し、合格を出していくことが求められます。病気も生活も待ってくれません。なんとか日々をクリアしている自分を認めてあげましょう。そうしてまた、明日を迎えていくのです。

承認欲求に飲み込まれない

いい成績をとって誰かから褒められることがモチベーションになっている人、バズってPVが右肩上がりになることに喜びを覚えるような人は、他人という存在がいなくても満足したり納得したりできる活動を見つけましょう。そういう他人は、あなたが転んでも起こしてくれないし、失禁してもおむつを替えてくれる人ではありません。たまに、理学療法士や作業療法士がそばにいて褒めてくれないとリハビリを頑張れない患者さんがいるのですが、そのままではいけません。他人からの評価がなくなってしまったら、がんばる理由がなくなってしまうからです。

動機や理由が自分の中にない人は、そこがその人の人生の幅の限界です。ひとりになったら、動けなくなってしまうのです。社会生活では成績や成果など、他人からの評価が必要な場面もありますが、生活の場はそうではありません。

生活は、評価の対象ではないんです。やる気や情熱を外注している人は、早いうちに自分で自家発電できるようになりましょう。承認欲求をゼロにしろとは言いませんが、どうか飲み込まれないで。自分のほうが欲求たちを飼い慣らす、くらいの気持ちでいてほしいです。

 
※本記事は高島 亜沙美 (著)、 西 智弘 (監修)によるムック『人生の終わり方を考えよう 現役看護師が伝える老いと死のプロセス』から一部抜粋・編集しました。
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