普段の食事でほんの少し意識するだけ! 亜鉛が気軽に摂れる基本メニュー4選

今、医師や管理栄養士の間で「亜鉛」が注目されているんです。「病気しやすい」「やる気がなくなる」...こんな悩みの原因に「亜鉛不足」があり、日本人の約10〜30%が「亜鉛」欠乏状態と言います。そこで、医師の平澤精一さんと管理栄養士の岸村康代さんによる『長生きの切り札! 亜鉛チャージ健康法』(アスコム)から、お二人が提案する「亜鉛チャージ健康法」をご紹介します。

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日本人にとって一番いい、
基本の亜鉛チャージメニュー!

簡単においしく亜鉛をチャージするためのレシピについて、具体的にお話ししましょう。

オススメする亜鉛チャージ健康法の基本メニューは、以下の4つです。

① 「長生き卵かけごはん」
② 「亜鉛チャージみそ汁」
③ 「ストレス軽減小鉢」
④ 「亜鉛チャージヨーグルト」

卵かけごはん、みそ汁、ストレス軽減効果が期待できる、ほうれん草やしらすなどを使った小鉢、ヨーグルト。

いずれも、日本人にとってはお馴染みのものばかりであり、簡単に用意できますし、アレルギーをお持ちでなければ、おそらくほとんどの方においしく食べていただけるはずです。

この基本メニューを考えるにあたっては、「亜鉛が含まれる食材を用いる」だけでなく、「亜鉛の吸収率がアップする」「亜鉛以外の重要な栄養素も摂取できる」メニューにすることを心掛けました。

どのような食材や栄養素と一緒に摂取するかによって、体内への亜鉛の吸収率は変わりますし、亜鉛だけでなく、人間の体にとって重要な、さまざまな栄養素もきちんと摂ることができて初めて、「真の健康や美しさ」 が手に入るからです。

それでは、これら4つの基本メニューによって得られる効果を、簡単にご紹介しましょう。

まず、長生き卵かけごはん。

手軽に作ることができて食べやすく、お子さまから高齢者まで、幅広い世代の方に愛されている卵かけごはんは、栄養面でも非常に優れています。

卵、特に黄身は、多くの栄養素を含むスーパーフードであり、卵かけごはん一品だけで、三大栄養素である「タンパク質」「脂質」「糖質」、そして亜鉛、カルシウム、ビタミンAなどを同時に摂ることができるからです。

さらに、飲み込む力が弱くなったご高齢の方でも、卵かけごはんであれば、比較的楽にお召し上がりいただけます。

次に、亜鉛チャージみそ汁。

日本の食卓に欠かせないみそ汁は、おいしいうえに必須アミノ酸やイソフラボンなどを摂ることができる「優れもの」ですが、具材を工夫すれば、味や摂取できる栄養素のバリエーションが広がります。

また、煮干し粉でだしを取ることで、より多くの亜鉛やカルシウムをチャージすることができますし、みそに含まれる乳酸菌には、腸内環境を整える作用があるため、亜鉛の吸収率が高まります。

そして、ストレス軽減小鉢。

食事によって摂取した亜鉛は、主に十二指腸や小腸の一部(空腸)で吸収されますが、ストレスによって十二指腸がダメージを受けると、吸収率が低くなってしまいます。

ストレスを減らす、もしくはストレスに強い体をつくるためには、原因を遠ざけたり、上手に気分転換を図ったりすることも大事ですが、実は「ストレス耐性」は食事(栄養)によっても大きく左右されます。

人間の体はストレスを感じると、抗ストレスホルモンとよばれる「コルチゾール」を分泌し、ストレスに対処しようとしますが、コルチゾールの生成に関与しているのはビタミンCやビタミンB郡(パントテン酸)です。

ほかに、必須アミノ酸の一つ、「トリプトファン」 を原料としてつくられる神経伝達物質「セロトニン」には、ストレスを軽減し精神を安定させる効果があり、また脳へのエネルギー補給に関与しているビタミンB群が不足すると、脳のストレス耐性が弱くなってしまいます。

つまり、ビタミンCやビタミンEを含むかぼちゃ、ブロッコリー、ほうれん草、キャベツ、パプリカ、トリプトファンを含む豆腐、納豆などの食材を小鉢で摂取することで、ストレスに強い体をつくると同時に、より多くの亜鉛を吸収できるようになるはずです。

最後に、亜鉛チャージヨーグルト。

ヨーグルトには、腸内環境を整える乳酸菌やビフィズス菌が含まれており、腸内での亜鉛の吸収を助けます。

いかがでしょう。

亜鉛をしっかりチャージしつつ、心身の健康維持効果が期待できる、簡単かつ最強の組み合わせだと思いませんか?

なお、亜鉛は、空腹時に最もよく吸収されるといわれています。

ですから、「毎食、この4品をそろえるのは難しい」という方は、「空腹で亜鉛の吸収率が高そうな時間帯(朝など)に、亜鉛が含まれる長生き卵かけごはんと亜鉛チャージみそ汁だけはしっかり食べる」など、まずは無理なくできることから始めてみましょう。

子どもから高齢者まで不足しがちな「亜鉛チャージ健康法」の【まとめ記事リスト】はこちら!

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身近な食材で最強ミネラル・亜鉛を取れる「亜鉛チャージ健康法」を4章に渡ってまとめ、54のメニューも合わせて公開しています

 

平澤精一(ひらさわ・せいいち)
医師として健康長寿に深く関わる「テストステロン」の長年研究し、「熟年期障害」の治療、高齢者の健康を守る取り組みを数多く実践している。現在では新宿区医師会会長を務め、数々の委員や役員を歴任。2014年から東京医科大学地域医療指導教授として医学生の教育にも幅広く関わっている。

岸村康代(きしむら・やすよ)
管理栄養士として、これまで落とした脂肪の合計は10トン以上にのぼるダイエット・アドバイザー。高齢者に対する健康的な食生活支援をテーマにした活動も積極的に行う。管理栄養士や野菜ソムリエ上級プロなどの資格を活用し、忙しい大人のための健康を助ける商品の開発や監修も手がける。

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『長生きの切り札! 亜鉛チャージ健康法』

(平澤精一,岸村康代/アスコム)

亜鉛の働きや効果などを共著の一人である医師が丁寧に解説し、その亜鉛を普段からどう食事で取り入れたらいいのかをもう一人の著者である管理栄養士が幅広く紹介してくれる一冊。日本人に不足しがちな亜鉛を日常的に効率よく摂取できる方法を指南し、54品のレシピも掲載している保存版です。

※この記事は『亜鉛チャージ健康法』(平澤精一/岸村康代/アスコム)からの抜粋です。

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