父が亡くなって残された母の「孤独」。"近くにいる娘"にできることは?/キッチン夫婦

こんにちは。ブログ『キッチン夫婦』を運営しているべにゆうです。

【前回】車が必須の田舎暮らし。30年後、高齢者になった私はここでちゃんと暮らしていける?

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昨年9月に父が亡くなってから、"大切な人がもうこの世にいないってことは本当に大きいな"と繰り返し考えるようになった。

そして母が寂しそうだ。

言葉で「寂しい」とか「悲しい」とかは全く言わないけど、"悼んでいる"母の姿から私の中に悲しみが沸き上がることがある。

そんな母だけど、父が亡くなる前の2年間くらいは、「私もあと何年生きるかわかんないのに、ずっとこうやって我慢しなきゃいけないのかな」と言ってたことを思い出す。

我慢というのは、父のこと。

父は優しかったし、母とも仲良かったけど、ここ2~3年の様子には母も私も「困ったもんだ」と言っていた。

父が入院した日、日々の飲酒量を聞いた医師は「その量はほぼ自殺行為」と言い、私はドキッとした。

お酒が大好きでアルコールに強いからこそ、77歳までたくさん飲めたのだろうけど、結果飲みすぎ。

アルコール性肝硬変で命を落とすことになった。

お酒がまわった夜には、嫌がらせか?というくらい声が大きくなって、正直うるさかった。

1階にいる父の声が、2階まで聞こえるので私が「お父さん、ちょっと..」と言うと

「ちょっとなにー!?」

「声、大きすぎるから静かにして欲しいんだけど」

「自分の家で声が大きいからって誰にも迷惑かけてないだろう」

「迷惑とは違うけど、とにかく大きすぎて騒ぐような声に聞こえるよ。あんまり声大きいとお母さんがテレビ観てるのに、うるさくて聞こえないでしょ」

そんな日が続いて母は「ずっと我慢しなきゃないのか」という心境になっていたのだろう。

だけど今では静かに観れるようになったテレビを前に、"うるさくてもあの人、やっぱりいたほうがいいな"と思っているのに違いない。

以前は、ふだん使わない部屋の奥にしまっていた父との思い出のアルバムを、今では何冊か寝室に置き、時々見返したり大事そうにしている母。

父が1人で映っている写真と夫婦で映っている写真をベッドの枕元に飾るようになった。

間違いなくもっと一緒にいたかったはず。

母はいかにも元気がないという感じではないけど、少し心配に見える時もある。

でも当然だとも思う。

亡くなってから1年も経っていない。

悲嘆にくれていたっておかしくもない。

当たり前だけど遠い場所に住んでいて会えないのとも違う、忙しすぎて会えないのとも、入院中で会えないのとも違う。

"この世にもういない"ってほんと大きいな。

母は、50年以上前に父と一緒に始めた会社に83歳の今も毎日携わっているし、 趣味の手芸をしたり、友達に積極的に会ったりと、たぶん元気でいる努力をしている。

合う言葉がわからないけどそれって偉いなと思う。

この地域の母の友達はみんな、宮城県内、しかも町内や近隣の市町村からお嫁に来ている。

実家も近く頻繁に行き来しているし、お兄さん夫婦と食事に行くとか、妹と旅行に行くだとか、高校の同級生に会ったとかそういう話をしているのを聞く。

でも、母は生まれが北海道で、育ったのも就職したのも青森県。

そんなこともあって、母の友達が兄弟姉妹の話をしているのを聞くと私は、"お母さん、兄弟いる人いいな"とか"羨ましいとか思うのかな?"とか 少し複雑な気持ちで聞いている。

私はせっかく近くにいる娘なんだ。

母の寂しい気持ちが少しでも紛れるように、今までより優しく寄り添わなきゃと思う。

夫は、母が癒されるようにと花を何度か贈ってくれた。

私もいい香りがするフレグランスを母に選んだり、わんこのぬいぐるみをちょこっと置いてみたり、母の寝室が暗めだったので雰囲気が明るくなるように、より心地よい空間になるように一緒に考えて、模様替えをしたりしている。

そして今までよりも話を気長に聞いたり、"して欲しいこと"を快くしてあげるようにしようと心がけている。

しかしそう思っていても、やることが多い時には、面倒くさそうな返事をしてしまうこともあるので、反省もしながらだ。

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ちくわポテサラのパリパリチーズ焼き

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材料

ちくわ...2本

スライスチーズ...2枚

ポテトサラダ...適量(大さじ3程度)

作り方

(1)ちくわを縦半分に切り、ポテトサラダを詰める。

(2)熱したフライパンにチーズを1枚入れ、その上にちくわ4つを乗せ(チーズと同じくらいの幅になる)、焼く。

(3)カリッと焼けてきたら上にもう1枚のチーズのせ、ひっくり返して裏面もカリッとしたチーズになるまで焼く。

(4)食べやすい好みの大きさに切っていただきます。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

キッチン夫婦・べにゆう

夫と2人で始めたブログの名前が「キッチン夫婦」です。料理や食べ物、食卓やキッチン関係のことを夫婦で話をして、そのことをブログに書いていけたらいいね、ということで始めたブログだからです。妻の私が記事を書いていますが、夫は記事にするアイディアを考えたりイラストを担当。その夫、私と結婚前の8年間ほど、シングルファザーで息子を育てていました。そして今年息子が就職で家を離れた。夫はさぞかし「息子ロス」になってしまうのではないかと心配されましたが、無事に乗り越えてきているように見える。その様子を見守りながら、コロナ禍のさなか夫が立ち上げた新規事業を手伝うべく、様々な発見と困惑に直面しながら日々奮闘中です。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

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