PTAきってのトラブルメーカーがやらかした不祥事の後始末。彼女の処遇をどうする?/かづ

アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。

息子の通う高校でPTAの会長に選出された時のお話です。

【前回】「校長出せー!!」酔っ払ったPTA副会長が電話で学校に怒鳴り込み。前代未聞の大事件に私は...

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ひとまず家事を済ませ、夕食の片づけが終わってから米沢さんに電話をした。

「はい!!米沢ですけど!!!」

何の用だと言いたげな声だった。

私は回りくどい言い方ではなく、直接的な内容で話した。

元々オブラートで包む物言いが苦手だと言うのもあるが、後になって「そう言う意味だと思わなかった」と言い逃れをされないようにするには直接的が手っ取り早い。

「いきなりですが、米沢さんがご推薦された下条さんが酔って学校に電話を掛けて、『校長出せー!』と何度も電話を繰り返しかけました」

「えっ!!.........」

さすがの米沢さんも驚いたようで絶句だった。

そりゃそうだろう。

こんなこと滅多にあるもんじゃない。

私でも初めての事なんだから。

「そ、それで?校長はなんて?」

「学校にはすぐさま菓子折り持って出向いて校長に直接謝罪してきました。鬼の首でも取ったように上機嫌でした」

「あぁ、あの校長ならそうやろな。腹黒いから...でも下条...なにをしてくれよんのよ! あんたも知ってるやろうけど、昔あの子同じような事した時に助けたったんやで!」

「えっ!?同じ様な事した事あったんですか?」

「あ...(えっ?知らなかった?)、昔な、酔って役員さんのお家に電話して怒鳴り散らしたことがあったんよ。その時は大ごとにならんようにPTA辞めてもらうだけで私が収めたんやわ...」

下条さんには前科があったわけだ。

米沢さんが会長の頃だと言うから、私が1年生でまだPTAの役員になっていなかった頃の話しらしい。

よくそんな人を推薦したな!

米沢さんは当時の思い出話を自分の手柄の様に言い、どのように事を収めたかを話し出した。

まぁ、こんな話を聞きたくて電話をしたわけではない。

「で?それで、どうさせていただきましょうか?」

「はあ??」

話しを途中で遮られたのが気に入らなかったのか、意気揚々とした口調から一気に不機嫌な様子だ。

「ですから、米沢さんがご推薦された副会長の下条さんが不祥事を起こしました。学校からは『PTAにお任せします』と言われましたので、どうさせていただきましょうか??私や他の役員から電話を掛けてもメールを送っても全く出ませんが?」

米沢さんは私が下条さんの不祥事に頭を抱え、どう対処すればいいのか相談の電話だと思ったらしい。

基本あまり悩まない性質なのだが、まかり間違って悩んだとしてもあんたに教えを乞う気は毛頭無い。

「そうやわねぇ~、えっとぉ~」

あぁ、まどろっこしい。なにを勿体付けてんだ。

「あのですね!PTAとしては下条さんをどうするのかは決まっているんですが、ひとまず『ご推薦された米沢さん』にお話しを通しておこうと思っただけです!で?どうさせていただきましょうか?」

「それは...辞めさせるって事?」

「PTAの臨時役員会を招集して下条さんの処遇を決議するか、それかご自分で判断されるか」

「と、とりあえず待って!私からも電話してみるわ!」

そう言って米沢さんは電話を切り、30分ほどしてかけてきた。

「何度かけても出ぇへんわ...。あのアホ...」

トラブルメーカーを差し向けて、私の下に付けたらさぞや困るだろうと思ったのだろうが、そもそもある程度制御出来る奴を選ばなかったのが原因だ。

私を困らせるより、自分の信用を無くす方がダメージ大きいだろうよ。

「では、下条さんに二択から選んで頂くように書いてFAXしますね」

どうせこんな事になるのだろうと思っていたので、米沢さんからの電話が掛かってくるまでの間に原稿を作っておいた。

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下条さんへ

今回の事に対して以下の対応を考えております。

どちらかお選びいただきたく思います。

・今回の件を臨時役員会を招集の上、下条さんの処遇を審議する。

・下条さんご自身でお決めになる。

(お決めになった結果によっては、役員会にて審議が必要になる場合もあります)

◎◎高校PTA会長○○かづ

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FAXを送信してから、下条さん以外の本部役員に一斉メールで現時点までの詳細を伝えた。

黒木さんからあらかじめ数人の役員に知らせが行き、そこから更に電話やメールで他の役員にも連絡が行っていたようで、私が米沢さんに電話をした結果どうなったのか今か今かと知らせを待っていたようだった。

FAXを送ったものの返事はすぐには来ないと思っていたが、意外にも30分と経たずに下条さんからFAXが届いた。

「辞めます すみませんでした」

それだけしか書かれていなかった。

私は「分かりました。今までご苦労様でした」と、立場上形式的な返事のFAXを送った。

送ったそばから携帯が鳴り、米沢さんからだった。

「何度も何度も電話して、やっと出たから私から辞めるように説得したんよ~!」

「ありがとうございます」とお礼でも言われたかったのだろうが、「あ、そうなんですね。わかりました。では失礼します」と言って電話を切った。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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かづ

​ブログ「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」の管理人で、Ameba公式トップブロガー。 基本専業主婦の60代。子育てが終わり、夫と愛猫小鉄と暮らしている結婚40年超えです。 一人っ子の夫と結婚し、舅姑の理想の嫁でなかった私の結婚生活においての戦いや、ママ友にPTA等を思い出しながら書いています。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

【かづさんの連載が漫画になりました!】


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