アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?
■危険! 読んでいる小説の世界に入り込みすぎて...
友人のAさん(43歳)の趣味は読書で、そのときの話題の小説はもちろん、ミステリー、恋愛小説、哲学など、幅広い本を楽しんでいます。
読書好きのAさんは、読んでいる本の内容に多大なる影響を受けてしまうのです。
たとえば、主人公が明るく元気な場合は明るく元気になり、逆に影のある主人公だと不思議と哀愁が漂い始めます。
恋愛小説を読んでいるときは、恋が盛り上がっているときには精神が安定しているのですが、うまくいかなくなると元気がなくなっていきます。
服装やメイクも、なんとなく変化するような気がするのです。
小説なので可視化はできませんが、あくまでAさん自身の想像のなかのイメージで影響を受けるようです。
あるときには、小説に出てくる喫茶店のマスターに憧れて、業務用のコーヒーマシーンを実際に購入し、本やSNSなどを参考に独学で修行していました。
「喫茶店を開店する」とまで言い出しましたが、そのときはさすがに家族、また私をはじめとする友人たちが止めました。
手のかかる友人なのですが、私はこのAさんの性格がとても好きなのです。
好きというか、 憧れに似た感情を抱いています。
私も子どもの頃から読書が好きで、これまでさまざまな本を読んできました。
その影響かは分かりませんが、想像力(厳密に言えば妄想力?)が人より備わっていると思うのです。
しかし、Aさんのような「物語の世界に入り込む」という経験はなく、本当にうらやましい!
何十年も前になりますが、子どもの頃に大好きだった『ネバーエンディングストーリー』という映画を思い出すのです。
物語を読んでいる少年がその本の世界に入り込み、主人公とともに冒険するファンタジーです。
Aさんには、それに通ずるものがあるよう感じるのです。
■物語に影響されすぎて家族が危険⁉
しかし先日、Aさん夫婦に会ったときのこと。
Aさんの話し方がなんだかいつもと違う印象を受けました。
いつもより粗暴で冷たい印象...どうやらいま読んでいる本の登場人物がサイコパスなキャラクターらしいのです。
言葉にするのは難しいのですが、感情のない冷淡な表情で、相手の言葉には興味を示さないような、そんな印象でした。
このときにAさんの夫がこっそり教えてくれたのですが、すこし前に読んでいた本の主人公はお笑い芸人で、影響を受けてなんと漫才を作りはじめたというのです。
実は、某お笑い賞レースへの出場を本気で狙っていると...。
相方に任命されたAさんの夫は心底困っているようでした。
友人である私は、このAさんの性分をこれまでは面白がってきましたが、いつも近くにいる家族は大変そうだと感じました。
サイコパスにハマっているいま、本来の明るい性格は隠れてしまい、漫才作りはいったんお休み。
だんだんと冷淡な性格に変貌しつつあるということです。
薄暗い部屋で暴力的な内容の映画を無表情で観ている、と聞いたときはさすがに震えました。
楽しく幸せな物語ばかり読んでくれれば良いのですが、いろんな分野に興味があるAさんには難しいお願いのようです...。
優しいAさんの夫が、これから先、無事に暮らせることを祈るばかりです。
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