こんにちは山田あしゅらです。
義両親の在宅介護の様子を嫁の目線で綴ったブログ『13番さんのあな―介護家庭の日常―(現・13番さんのつぼ)』。
ここに書いてきた13年間の記録をもとに今の気持ちを織り交ぜつつ、改めて当時のことを振り返ってみようと思います。
【前回】「長寿=めでたい」は昔の話? 高齢者が増え、地区の敬老会は自力で行ける人限定に
義父の粗相によって起こる風呂問題。
試行錯誤を繰り返すも解決の糸口は見えず『わが家のお悩みトップ1』として未だ継続中でありました。
義父が入浴した後の風呂は毎回入れたものでなく、他の家族は大急ぎで風呂を済ませなくてはなりません。
同様に悩まされ続けていた息子たちは一人二人と巣立ち、義母はデイサービスで入って来てくれるため、残る『被害者』は私たち夫婦だけとなりました。
入浴中、粗相をしてしまっていることの自覚は一応あるようで、私たちが先に風呂へ入ることについては義父も了解しています。
夫が仕事から帰ってくると、4人一緒に晩ご飯を「いただきます」。
私たちは早々に食べ終えますが義父はゆっくり時間をかけてご飯を食べるので、その時間差が、私たちの入浴時間となるわけです。
とにかく忙しい我が家の夕べ。
夫としお氏が風呂から出ると間髪入れず私の番です。
もちろん湯船にゆったり浸かるなんて猶予はありません。
身体を洗うのが精いっぱい。
この日も大急ぎでシャンプーに取り掛かった頃でした。
何だか聞きなれた物音がこちらに近づいてくるじゃありませんか!
...そう、義父が杖をついて歩いてくる音です。
そしてゆっくりと浴室のすりガラスの向こう、義父の影が映ります。
『晩飯食べたら後は風呂』が信条の義父。
いつもより早くご飯を食べ終えて、風呂に入ろうと移動してきたのでしょう。
風呂の灯りはついているし物音もしているのだから誰か入っていることぐらい分かりそうなものですが...。
しかし、戸を開けられてはたまりません。
慌てて声を掛けました。
と、まぁ普通ならそこでどいてくれますよね。
ところが
義父は立ち去るどころかいつも自分が着替える時に使う折りたたみいすを組み立てて
座り込んでしまったのです。
そしたら何て言ったと思います?
当然ですが
烈火のごとく叫ぶヨメ(笑)。
残念ながら義父のアタマの中は
コレしか浮かばず。
半畳もない広さの脱衣所で通せんぼしてたら素っ裸のヨメがどうやって出るか?
そんなコト考えも及ばないのが義父の常。
ヨメの烈火の叫びでやっとどいてくれましたが
その後夫としお氏がとばっちりを食ったのは言うまでもありません(笑)。
私たちがゆっくりお風呂で体を癒せる日は果たしていつ来るのでしょうか?
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