「旦那さんは何してる人?」根掘り葉掘りの同窓会。挙句、「本当に結婚してる?」と疑われ.../かづ

アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。

25歳の頃、中学校の同窓会に参加した時のお話です。

【前回】中学卒業から10年後の同窓会。オレンジ色のスーツ姿で颯爽と現れた男の「正体」と「嘘」

「旦那さんは何してる人?」根掘り葉掘りの同窓会。挙句、「本当に結婚してる?」と疑われ.../かづ pixta_83655136_S.jpg

中学の同窓会では私が結婚していたのが珍しかったのか、根掘り葉掘り聞いてくる子が立て続けだった。

よっぽど皆より先に結婚する事は無いと思われていたんだろう。

旦那さんはいくつ?

お仕事なにしてる人?

どこに住んでるの?

中学卒業してからの10年間、一度も連絡をした事が無かったあなたが、そんなに私の事が気になるのか。

後でどんな尾ひれが付いて噂されるか分かったもんじゃないし、そもそも「自慢げにしゃべってた」なんて見えたらたまったもんじゃない。

話をはぐらかそうとすると、逆に「言えないの?聞かれちゃ都合が悪いの?」とばかりに疑いの目で見だすのも中にはいる。

女はこれだからめんどくさい。

挙句には「もしかして結婚したのは噓だったりして?」とか言い出す者もいて、少しカチンときた。

「夫は11歳年上で、仕事はサラリーマンで〇区に住んでる」と答えるも、「11歳年上」が嘘くさいと言われる。

5歳の息子がいると言うと「えー!絶対嘘や!信じられへん!」とオーバーリアクションで大笑いされた。

胸元の谷間もあらわなタンクトップにミニスカートをはいた、それが光子だった。

中学時代の光子はクラスではどちらかと言うとやんちゃな方で、顔は特別可愛かったわけでもないがいつも男子たちと一緒にワイワイやっていた。

私は、もうこれ以上こいつとは喋りたくないと思って立ち上がろうとしたその時だった。

「あたしなぁ♪今4人にプロポーズされてんねん!」

突然光子が言う。

「ええ!すごいやん!」

今さっきまで私に根掘り葉掘りワイワイ言ってた子達が、一斉に光子に注目する。

光子は私を見ながら勝ったとばかりの表情をしたが、むしろ私は根掘り葉掘りにうんざりだったので助かった。

それから光子は周りから質問攻めで、それがかえってとてもうれしそうな顔をしていた。

鈍感な私はそこで初めて気が付いた。

光子は自分が話の中心になりたかったんだと。

そんな事ならもっと早くに言ってくれればよかったのに。

光子にしてみれば、中学時代にイモでモッサリしていた私が話題の中心になっているのが気に食わなかったんだろう。

どーぞ、どーぞ、話の中心になってくださいませ。

光子の話を聞いていた子達がキャーキャー言うもんだから、その周りの女子たちも聞き耳を立てているのがよくわかる。

同じく光子もその視線に気が付いているので、声のボリュームも上がってくる。

「それで?光子にプロポーズした人ってどんな人?」

さっきの私と同様に今度は光子にスポットライトが当たっている様だが、私と違うのは光子は嬉々として答えている所だ。

よっぽど聞いて欲しかったんだなぁ。

もしくは喋りたかったのか?

一人目は男前のサラリーマンで、二人目は建設会社の社長でとイキイキと喋る光子。

それを聞いて周りもキャーキャー言っているが、個人的に全く興味が無い話題なので顔がシラケてくる。

けれども一人シラケた顔でいると、光子に話題を取られて僻んでいると思われると困るので、周りに合わせる演技は必要だ。

そこに幹事でうちに電話をしてくれたH君がきて、この後(とは言っても数時間後の夕方)二次会があるから出席してくれるかと聞いた。

「あ、ごめん。今妊娠してるんでこれで帰ります」

お酒メインの二次会らしく、ちょうど二人目の妊娠中だったので私は断った。

H君は残念そうにしてくれたが、光子は「ええっ!」とわざとらしく大袈裟に驚いた。

同窓会もお開きの時間となり、皆がドヤドヤと出口に向かった。

そこで再び光子が私に近寄り、周りに聞こえるように「なぁなぁ、ホンマに結婚して子どもがおるん?」と聞いてきた。

さも私が見栄を張って、嘘をついてるんだと言わんばかりだった。

嘘だとバレてるよと言いたげな光子の顔は、ニヤニヤ笑っていた。

「ママー!!」

会場を出たところに車が止まっていて、窓から息子が身を乗り出して私を呼んでいた。

そう、その日は私が妊娠しているからと、夫が送り迎えしてくれたのだ。

「ごめんねぇ。主人が迎えに来てくれてるからぁ」

普段はどこに行くのにも夫が付いてくるのが鬱陶しかったが、この日ばかりは夫の送り迎えに感謝した。

皆に別れを告げて車に乗り込み、光子のムッとした顔に向けて満面の笑みで手を振った。

で、後日の事、連絡先を交換していた例の同窓会参加者の噂話が大好きな子から電話があり、光子は水商売をしていて、プロポーズされているのは店のお客さんなんだと教えてくれた。

はっきり言ってどーでもいい。

彼女は再び私の事を色々聞き出そうとしたが、忙しいからと電話を切った。

たぶん私の事も他で色々言われているのだろう。

もう会うこともないだろうから、番号を着信拒否にした。

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かづ

​ブログ「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」の管理人で、Ameba公式トップブロガー。 基本専業主婦の50代。子育てが終り、夫と2ニャンと暮している結婚38年目です。 一人っ子の夫と結婚し、舅姑の理想の嫁でなかった私の結婚生活においての戦いを思い出しながら書いています。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

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