<この体験記を書いた人>
ペンネーム:gaspal
性別:女性
年齢:42
プロフィール:私、夫(53歳)、4月から小学6年生男子の3人暮らし。共働き家庭。時短料理、シンプルな生活にはまり中。
夫の叔母夫婦(叔母は81歳、叔父は88歳)の話です。
叔母は生まれて直ぐに生死をさまようほどの難病を患いましたが、一命をとりとめました。
ただ、後遺症なのか背骨が前側にわん曲しており、身体障害者手帳を持っています。
また、叔母夫婦はずっと雪国に住んでいるのですが、叔父が30代だった冬のある日、雪道で転倒したところ打ち所が悪く、片足が股関節から下は全く動かなくなっています。
不慮の事故とはいえ、それ以来50年以上たったいまでも、叔父は落ち込んでネガティブになりすぎてしまうときがあります。
叔父夫婦は子どもはおらず、2人暮らしです。
夫と結婚してからの付き合いなのでもう15年以上になりますが、私はずっとかわいがってもらい、いままで何度も何度も元気や勇気をもらってきました。
叔母の「なんも、なんも(なんでもない。大丈夫という意味の方言)」という口癖のおかげで、仕事や家事育児、そのほかいろんなことでクヨクヨしても救われてきました。
だから、私は叔母夫婦が大好きです。
ところが、叔父が2023年になってから、急に弱り始めてしまいました。
叔母から電話で叔父の様子を聞くたびに驚きます。
我が家は2022年夏、義実家に帰省したときに、叔母夫婦の家にも泊まりました。
コロナ禍で会えない期間が長かったため「叔父も88歳だし、かなり耳が遠くなってしまったな...。でも叔母は底抜けに明るいし大丈夫」と思っていたのですが...。
叔母は週一くらいで電話をかけてきて、叔父の様子を教えてくれます。
叔父は2022年まで箸で食事をしていましたし、私の息子(11歳)にも正しい箸づかいを教えてくれていました。
しかし、いまは指先がうまく動かせず、スプーンやフォークで食事をしているそうです。
これには正直驚きました。
「弱って寝たきりになったら、〇〇(叔母)に迷惑かけるからなあ」
そう言って座ったまま上半身の体操や家の中で杖をついて「運動がわりに動かないとなあ」と、時間を決めて家の中を歩くことを叔父は日課にしていました。
しかし、いまでは「もう、いつ、あの世にいってもいいんだ」と弱気になり、一切やらなくなってしまったそうです。
一番困っているのはトイレ問題です。
トイレには何箇所も手すりがついていますが、2023年3月に入ってからは叔父の腕力が極端に落ちて、手すり自体につかまれなくなってしまったのだそうです。
トイレに入ると自力で立ち上がることができないのだとか。
そのため、トイレのたびに叔母が叔父を引き上げるそうですが、叔母も高齢で障害があります。
しかも、排泄は日に何度もあることなので、叔母は疲れてしまうそうです。
もし、叔母が倒れてしまうと、叔母はもちろんですが、叔父の生活も困ります。
でも、叔父は他人の助けを借りるのは「恥」という意識が強いようで、ヘルパーさんなどに助けてもらうことは断固拒否しているそうです。
遠方にいる私は、叔母の話を聞いてパソコンやネットが使えない叔母夫婦にかわり介護用品を探して、勧めるくらいしかできません。
叔父が「死ぬときは自宅で死にたい」と口癖のように言うので、何か方法はないかと私の夫に相談しても、なかなかよい案が浮かびません。
叔父叔母の「老々介護」問題の悩みは続きそうです。
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