<この体験記を書いた人>
ペンネーム:kame
性別:女
年齢:51
プロィール:職業WEBライター。正義感あふれる夫を持つと、妻のストレスはマックスになることも多々あります。
私の夫は現在56歳。周囲をスカッとさせる人、いわゆる正義の味方のような感じの人です。これまでも、いくつも家族・友人・見ず知らずの人などなど、自分の周囲で起こった多くのトラブルを解消して、周囲をスカッとさせてきました。
これが他人なら「すごいな」とか、「かっこいい」となるのかもしれませんが、身内となると話は別。いつ何時トラブルに巻き込まれるのか、妻としては心配で仕方がありません。
数年前、義理の姪の身に起こったトラブルへの対処について紹介します。
とある休日、夫とともに自宅でくつろいでいると義理の姉から1本の電話が。娘がトラブルに巻き込まれているので助けてほしいとの連絡でした。
その友人というのは男性3人で、いわゆるタチの悪い人たち。義理の姪とは学校の同級生でした。
トラブルの原因となったのは物の貸し借り。一方的に何かを貸すように言われた義理の姪が怖くて逃げだしたところ、それを無視したと因縁をつけて相手が自宅まで押しかけてきました。しかも、あろうことか自宅のリビングにまで土足のままあがり込んで大声で怒鳴り散らす始末です。
その上、自分たちを怒らせると云々、強い力が後ろ盾になているとチラつかせて脅してきたのです。
それを聞いて、義理の姪は怖がって泣いていましたし、気の弱い義理の姉も、体の小さな義理の兄も震え上がってしまい対処ができなかったのだとか。
本来ならすぐに警察に通報すべきところなのですが、それでは逆なでしてしまう、あとで何をされるかわからないとの恐怖から、夫に連絡してきたという次第でした。
電話を受けた夫は普段と変わらない様子。「相手に変わってくれるかな?」と一言告げ、電話の相手は相手のリーダー格に変わりました。そのときのやり取りは......
相手:あんた誰?
夫:その子のおじさん。
相手:関係ない奴は引っ込んでろ!
夫:そこで何やってる? まず、靴は脱ごうか。
相手:だから引っ込んでろ! 俺を誰だと思っている! 怒らせるなよ。
夫:君が誰だか興味ないし勝手に怒ってればいい。俺が今からそっちに行く。1時間以内にそこに着くから待っててくれるかな?
相手:......
夫:聞こえてるのかな?
相手:......
夫:まあいいや。今からそこに行くから待ってろ。絶対に逃げるな。言い分があるならあとで聞いてやる。だが、君がそこでやったことのけじめはきっちりつけてもらうから、そのつもりでいなさい。
相手:......
その後、義理の姉夫婦宅に着いたときにはその相手はいなくなっていて、電話を切った直後に逃げるように退散したのだとか。
しかし、我が夫はそこで引き下がりません。相手の自宅を探し出し、相手とその両親に対して、その相手が何をしたのか、そしてそれが社会的にどんな制裁を受けるべきことなのかをハッキリと伝え、二度と義理の姪とその家族には近づかないことを約束させます(その後は一度もからまれることなく平和に過ごせているのだとか)。
義理の兄にとっては、そのことがよほどスカッとしたのでしょう。親戚の集まりのたびにこのときの出来事が語られています。確かにそれ、聞けばスカッとしますし何よりかっこいい。
親戚の人たちも同じ思いなのでしょう。拍手とともに「何かあったら彼に相談しよう!」と、そんな空気が漂っています。
きっと、このような夫の正義感あふれる振る舞いは世の中に貢献できているので、その点は誇らしいのです。しかし、妻としては心配で仕方ありません。もしこのとき殴られたり、刺されたりなど何かがあったらどうしていたのでしょう。夫が大きなトラブルに巻き込まれませんように、無事に帰ってきますようにと祈る日々です。
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