まさかの「お香典貧乏」状態...老々介護中の両親が直面した老後資金問題

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:やまと
性別:女性
年齢:42
プロフィール:夫と二人暮らしです。

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実家の父(80代)は、母(70代)と2人で年金生活をしています。

幸せなことに、コロナ禍が始まってからも健康で、2人で仲良く暮らしているようだったので安心していましたが、コロナが少し落ち着いてきた2021年秋頃、母がこのような電話がかかってきました。

「最近、お父さんのまわりで訃報が増えてるんだけど、お父さんがやたらお葬式に出席したがっちゃって困っているのよ。コロナの感染も心配だし、お香典の出費もバカにならないし...」

話を聞くと、コロナ禍では家族葬が多かったのですが、コロナの流行が落ち着くにつれて人を呼ぶお葬式が増え、父の元にもちょくちょく話が来るようになったとのことです。

コロナ禍が少し落ち着いたといってもまだ感染のリスクはあるし、母としては高齢の父を人が集まるところに行かせることを心配しています。

お香典もまとまった額の出費になるので、あまり頻繁に行かれると困るとのことでした。

父を心配する母の気持ちはよく分かりますし、元気とはいえ高齢なので私もとても心配でした。

しかしやっかいなことに、父は疎遠だった人のお葬式にも何かと理由をつけて行きたがります。

例えば、何十年も会ってない人や、小さい頃しか付き合いのなかった幼馴染、仕事で一度しか会ったことのないような人のお葬式があったとします。

すると、父はどこからか話を聞きつけて「あの人には世話になった」「あの人とはこういう思い出がある」「あの人はとてもいい人だったから心が痛む」などと言って葬儀に参加したがるのです。

そして「いいお葬式だった」と満足な顔をして帰ってくるのですが、問題はお香典です。

あまり安い額では恥ずかしいのか、毎回まとまった出費になってしまいます。

葬儀に行くための交通費もバカになりません。

さすがに新幹線で行くような遠いところまでは行きませんが、斎場が駅から遠い場合、父はタクシーを使うことになります。

喪服のクリーニング代なども考えると、年金暮らしの高齢世帯にとってはかなりの出費になってしまいます。

もちろん、最後のお別れなので頭ごなしに「行くな」と言えないのですが、お葬式に行くくらい大切な人だったら、生前に電話や手紙なのでコミュニケーションをとっておけばよかったのに...と思ってしまいます。

老夫婦2人でつましく暮らしていたと思いきや、まさかのお香典貧乏。

高齢世帯ならではの事態に、私も母もモヤモヤしています。

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