<この体験記を書いた人>
ペンネーム:さんた
性別:女性
年齢:46
プロフィール:子育て中の主婦です。
15年前、31歳のときから田舎の小さな一戸建ての家で暮らしています。
この地域の小学校は1学年1クラスしかありません。
地域の住人のほとんどが高齢者。
同じ町内には、小学生は1年生から6年生まで数えても数人しかおらず、高齢化が進んでいます。
子どもを産んで専業主婦になるまで知らずにいたのですが、この地域は日中に自宅の前に椅子を出して座って過ごしている高齢者が多いのです。
うちの向かいの家のお爺さんも、晴れた日は屋外の椅子に座っています。
子どもが小さかった頃は、私が出かけるときはたいてい子どもが一緒で、おじいさんは「今日も元気だね」とか「行ってらっしゃい」などと優しい声をかけてくれていました。
私たち親子も自然に挨拶していたと思います。
地域の暖かい交流のように感じて、当時はありがたいなぁと思っていました。
ところが、ここ数年で子どもたちは成長し、私たちの生活スタイルも少し変わり、私が出かける際はたいてい一人になりました。
しかし、相変わらず生活スタイルの変わらないお爺さんは、晴れている日はほぼ毎日のように椅子に座っています。
そして、子どもと一緒だったときとは違う調子で声をかけてくるのです。
「どこ行くんだよ!」とか「主婦がそんなに出かけるところもないだろうに!」といった具合です。
年を取ったからでしょうか、以前よりも大声で怒鳴るように言ってきます。
たしかに私は主婦ですが、子どもの送迎や買い物など、日中何度か出かける必要があります。
それなのに、まるで遊び歩いているかのような言い草で、しかも毎日のことなのでとても嫌な気持ちになります。
いちいち行先を説明するのも嫌ですし、悪いことをしているように感じられて憂鬱です。
出かける前に窓から外を確認し、お爺さんが座っているといや~な気持ちに...。
寒くなっておじいさんが外に座らなくなる日が待ち遠しいです。
子どもが小さかった頃は優しいお爺さんだと思っていたのに、私だけになったとたん、意地悪じいさんになるなんて!
昔、子どもと一緒にクッキーなんて持って行ったことを、今では本気で後悔しています。
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