こんにちは山田あしゅらです。
義両親の在宅介護の様子を嫁の目線で綴った ブログ『13番さんのあな―介護家庭の日常―(現・13番さんのつぼ)』。
ここに書いてきた13年間の記録をもとに今の気持ちを織り交ぜつつ、改めて当時のことを振り返ってみようと思います。
【前回】認知症の義母が笑ってる...!「食」以外に興味がなくなっていた義母を「笑顔にしたもの」/山田あしゅら
【最初から読む】義両親の様子がおかしい...介護生活がはじまった日/山田あしゅら
10月も終わりを迎え、衣替えも終えられた方は多いかと思いますが、介護者にとっては悩ましい季節の到来でもあるのです。
義父の拒否が激しかったこともあり、私たちが手出しを避け、放置していた間、彼らの部屋はゴミ屋敷と化していました。
押し入れやタンスの中には沢山の衣類がねじ込まれており、その日着るものをその中から引っ張り出して着ている有様でしたが、身体が思うように動かせなくなってくると次第に義父の拒否が減り、私たちの管理もしやすくなりました。
しかし、だからと言って義父の『こだわり』が全くなくなったわけではありません。
寒暖差の激しいこの時期は一旦気温が下がっても翌日には夏日となることも。
日ごとの調節が必要です。
しかし義父のアタマは、一度『寒い』とインプットされると情報を書き換えることが非常に難しく
汗ばむほど暑くなろうとも頑として聞く耳を持たない義父と何度もバトルを繰り広げる羽目になるのです。
また、かつては結構オシャレだった義父は着るものへのこだわりは人一倍でした。
身体が不自由になるにつれ、身の回りに何かと支障が生じても気に入ったものしか身に着けようとしません。
他に服はたくさんあっても着るのはいつも『お決まり』の服。
似たものを買ってきても「色目が違う」とか「着心地が気に入らない」とか納得してはくれませんでした。
『適切なものを選んで着る』ことよりも『今まで通り』がマストの義父を相手にどうしたものかと頭を悩ませる毎日でした。
紅葉の便りを聞くころにはそんなバトルもそろそろ一段落。
問題は、義父が着倒した『お決まり』の衣類たちです。
ただでさえ食べこぼしや粗相の多い義父。
洗いを繰り返し、ヘビーローテーションされたそれらは洗っても取れない汚れや傷みがそこかしこに。
いずれも翌年持ち越しが悩ましいレベルです。
最後まで悩んだ末に、来シーズンまで棚上げとなりました。
で、翌年の結果はどうだったか...。
予感は的中。
その後3年ほど同じことを繰り返していたように思います。
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