信用ならない「地元の人気店」。常連客にだけはまともに対応する姿に妻がつぶやいた「一言」

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:ぴち
性別:男性
年齢:52
プロフィール:初めて食べに行くお店っていくつになってもワクワクしてしまいます。

信用ならない「地元の人気店」。常連客にだけはまともに対応する姿に妻がつぶやいた「一言」 38.jpg

2021年の夏のことです。

不意に妻(46歳)が「おいしいお蕎麦が食べたい」と言い出しました。

確かに毎日暑い日が続いていたので、ツルっと食べられる冷たい麺が恋しくなっても無理はありません。

私は妻と2人で地元にあるお蕎麦屋さんに向かいました。

その蕎麦屋さんは、以前知人から「あそこのお蕎麦、おいしいよ」と教えてもらったことがあったので、いつか行きたいねと言っていたところでした。

ネットでの口コミ評価も高くて「二八蕎麦は絶品!」のコメントを見ると、否が応でもテンションが高まってしまいます。

入店したのはちょうどお昼頃でした。

お店に入ると厨房から店主と見受けられるおじいさん(75歳ぐらい)が現れました。

お世辞にも愛想がいいとは言えないおじいさんから、空いている好きなところに座るよう促されます。

まもなくして、今度は奥様でしょうか、店主と同じ歳ぐらいのおばあさんが現れ、お冷やを出してくれました。

店主とは対照的で、とても明るい雰囲気を持つおばあさんで、ご夫婦でうまく仕事を分担されているんだろうなと感じてしまうほどです。

さて、早速口コミでも評判の「二八蕎麦」を2人前お願いしました。

するとおばあさん、「今日は二八が終わっちゃって、十割蕎麦しかないんだよね」とのこと。

さらに「仕方がないよね、十割にしとくね」と続けてきました。

メニュー表を見ると、二八より十割の方が若干お高め。

まぁないんじゃ仕方がないとおばあさんの提案を受け入れようとしたとき、私は「丼セット」の表記を見つけました。

「一人前は玉子丼セットにしてください」

「ごめん! 今日ご飯終わっちゃったんだ。じゃあさ、十割3人前にしよっか、ね?」

え? まだ12時過ぎたばかりですけど?

少々おばあさんの発言に不信感を持った私たちは、一旦注文を保留しました。

そこへ、常連さんと見える男性4人組が来店し「おばちゃん! カツ丼と二八蕎麦のセット4人前ね!」と威勢よく注文しました。

残念だなぁ、二八もご飯も終わっちゃったらしいよ? と内心つぶやいていると「あいよ! いつもありがとね!」

ええ!?

おばあさんの元気な声が店内に響き渡りました。

「は? どういうこと?」

私と妻は、言葉にこそしていませんが、お互いに顔を見合わせ「他、行こうか」とささやき、席を立ちました。

席を立った私たちを見たおばあさんは、さすがにマズイと思ったのでしょう。

「あ! ご飯あったよ。二八もできるから、ちょっと座って待っててよ」

声をかけてきましたが、おばあさんの言葉はもう私たちには届きません。

拭えぬ不信感を持ちながら「また今度」と告げて店を後にしました。

もちろん「今度」はいまだ来ていません。

店を出てから妻に「ひどい店だなぁ」と言ったとき、妻がいかりや長介のまねをして「ダメだ、こりゃ」と言ったことが今でも脳裏に焼き付いています。

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