<この体験記を書いた人>
ペンネーム:大家ぽん子
性別:女性
年齢:65
プロフィール:65歳主婦です。1歳年上の夫と猫と暮らしています。ボランティアはお金のかからない趣味で楽しいです。
コロナが流行する前、今から3年ほど前のことです。
私たちが住む地域で、リタイアした祖父母世代を集めて育児ボランティアをしようという試みがありました。
開催は1カ月に一度くらい、公民館で子育て世代向けのお誕生日会などのイベントを開き、そこでじじばば世代と遊ぶ会です。
じじばば向けの研修会もあり、じじばば予備軍は最近の育児の勉強ができて、子育て世代はちょっと出歩く場ができる。
上手くいけば一石二鳥のイベントでした。
私も知人に誘われて、2カ月に1回くらいなら手伝ってもいいかな、と参加することに。
しかし、そこの会長になった60代男性が典型的な「仕事をしない上司」でモヤモヤしました。
イベントを企画する会でも「あとはよろしく」とばかりに、腕を組んでふんぞり返っているだけ。
見かねた他の人が司会を始め、ポツポツとアイデアが出れば「そんなことやるの」と周りに聞こえる声で独り言。
「他の案はありますか?」と司会の人が穏やかに聞いても、「いやいや、僕は子育てを全然してこなかったからね。女性にお任せしたほうが良いでしょう」と丸投げ。
そこには男性陣もいるのに。
男性の方々も何となくやりづらそうになってしまって気の毒でした。
さて、どうにか企画が実現し、いよいよクリスマス会の開催です。
そこでも会長は、ちゃんと出席する割には「慣れた人がやるのが一番だから」と丸投げでした。
どうなることかと思いましたが、企画自体は成功。
ボランティアのサンタさんも登場し、子どもたちもニコニコで、とても楽しい会になりました。
余談ですが、パパの参加も多かった! 本当に時代は変わったのですね。
その後、市役所職員なども交えた反省会兼打ち合わせにも参加したのですが、そこでの演説がまあー! ご立派でした。
完全には覚えていませんが、ざっと話すとこんな感じです。
「我々世代はね、仕事に打ち込むのが普通で、男は仕事、女は育児に分かれていましたからね。これは役割分担です。今の若い人はそうはいかない、女性も活躍をする時代ですから。我々じじばば世代が手助けをしていかないと。これは大きな意味のある社会貢献です」
「子どもを育てるというのはね、未来を作るということです。先が少ない私たち世代が未来を作るお手伝いができる。それはとても意義のあることです」
...会長の仕事ぶりを見ていない方は、こんなに立派な見識を持つなんてどんなに素晴らしい人物かと思うでしょう。
でも、スタッフからすれば「丸投げしてきて手柄は自分」のような厚かましさに、白けたムードになりました。
その後、ほどなくしてコロナが流行り、このボランティアは活動自粛に。
おそらく復活もしないでしょう。
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