<この体験記を書いた人>
ペンネーム:とらとら
性別:女性
年齢:53
プロフィール:アラフィフ兼業主婦。最近言葉は難しいとつくづく感じています。
現在53歳の兼業主婦です。
8年ほど前、私の子ども(現在23歳)が高校へ入学するときの話です。
近所には「私の夫は中学校の教員をしている」「子どもは××高校の進学クラスに合格した」など、何かとマウントを取ってくるAさん(当時40代後半)が住んでいました。
Aさんは私の住む県下では有名な女子高育ちで、Aさんの父親も地元では名の知れた企業を経営し、母親も高校の教員をされていたようです。
Aさんのご両親がかなり学歴などを気にする方らしいと、たまたまAさんと高校が一緒だった私の職場の人(現在50代前半)から聞いていました。
その血をしっかり受け継いでしまったのか、Aさんは近所の家のお子さんが進学すると聞いた途端、どこへ行くのか、その進学先の偏差値はどのくらいか、など聞きまわることで有名でした。
私の子どもが高校に進学するときも、案の定、根掘り葉掘り聞かれました。
スルーしようとしてもしつこく聞いてくるので、そんなに隠すものでもないだろうと「××高校よ」と答えると、なんとAさんは「××高校? なんだ、じゃあお宅の息子さんの将来は見えたものね」と返してきたのです。
確かに××高校は進学校ではありません。
専門科目に特化した授業を行う高校で、そのまま就職する子や専門学校に進学する子が多いです。
しかし、息子が行きたいと一生懸命に勉強して進学した高校です。
私はAさんの言葉に大変ショックを受けました。
今思えば「子どもの将来のことなんて誰にもわからないでしょ!」と言い返すべきでしたが、そのときはショックのあまり何も言えなかったのを覚えています。
Aさんと別れた後、悔しくて悲しくて、こぼれ落ちそうな涙を我慢して家に帰ったのを覚えています。
家に着いて呆然としていると、偶然、友人のK子(現在53歳)から電話がかかってきて、私はついK子に愚痴をこぼしてしまいました。
K子は黙って私の話を聞いてくれた後、こう言いました。
「口から出る言葉はその人の品性よ。品のない人の言葉なんて信じるの?」
その言葉を聞いた途端、何か憑き物が落ちたようにスッキリして、つい涙ぐんでしまいました。
直前まで「私の子育てが間違っていたのかな?」と悩みそうになっていたのに...。
K子に感謝しつつ、その後はAさんの言葉を気にしないようにすることにしました。
同時にK子とはずっと友だちでいようと心から思いました。
さて、子どもの将来のことなんて、やはり誰にもわからないものです。
現在、私の息子は一部上場企業に就職して働いています。
息子の努力を褒めてあげたいです。
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