大切な人ほど距離を保つ。女だらけの職場で学んだこと/中道あん

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元々、人に対し好き嫌いがない方です。

というか「嫌だな」「苦手だ」と思う人とは自然と距離を置くようにしているので、相手にネガティブな感情を持つまで親しくならないのです。

こちらが無理に会話を続けようとせず、相づちだけになったりすると、共通点も見つからず、相手も話していてもつまらないので自然と離れていくものです。

そのようにして、「楽しい時間」を共有できる相手以外とは会うのをやめると、どんどん友人関係はスリムになり、無駄なエネルギーを使わなくなります。

そうするといつも「人」と心地良い時間を過ごせるのです。

 

しかし、職場での人間関係はそうもいきません。毎日一つの空間を共有し、協力しあって仕事をやり遂げる。女性だけの職場をうまく仕事を回していくためには、「仲良くする」ことが大前提。

出会った頃は互いに気を遣う関係だったはずが、そのうち段々気心も知れて遠慮がなくなり、馴れ合いになってくる。言葉づかいはまるで家で話しているかのようなタメ語。「これやっといてぇ」「あ、ええで」という風にフランクで職場は"楽しい"雰囲気に。

そんな一見良好な関係性を保つために必要だったのが、たとえ相手に不満があっても言い出さないこと。そのようにして、7年ほどは波風も立たず平穏でした。しかし、この春、仕事がうまく回らなかったことがきっかけで、関係性がこじれ、一気に悪化してしまいました。かつては「仲良く」していた職場の仲間から避けられ、無視されて修復不可能に。

この経験から私が学んだことは、ことわざにもあるように「親しき中にも礼儀あり」ということ。

今回の原因は、直接的な出来事云々よりも、あまりにも親しみが過ぎて遠慮がなくなってしまったことだと感じたのです。

「これくらい言わなくてもわかるだろう」

「できる人がやればいい」
「どうして自分ばかりが...」
「余計なお世話」

いざこざが原因で噴出した不満の根底には、人との距離の「けじめ」をおろそかにしたことや、「甘え」があると思いました。

 

職場の人間関係は、退職することでリセットが出来ます。がまんできないほど嫌いになれば辞めれば済むことです。

しかし、ほんとうに自分にとって大切な相手を失うとしたらどうでしょうか。そんな悲しことはありませんよね。

私には少ないですが大切な友人や仲間がいます。親しくなりすぎると、うっかり相手のテリトリーに入ってしまったり、これくらいはいいだろうと甘えてしまったりするものです。

私がなりたい憧れの姿は、凛とした自立した大人の女性です。憧れの女性はいくら親しくても相手との距離を保つ術を得ています。

大切な人ほど距離を保つ。

「親しき中にも礼儀あり」の学びを忘れずにいたいと思います。

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中道あん
「女性の生き方ブログ!50代を 丁寧に生きる、あんさん流」主宰。Ameba公式トップブロガー。結婚22年で夫と別居。自立した人生を送るため、正社員として働きだしました。社会人の長男、大学生の長女と同居しています。要介護2の実母は3年半同居生活の後有料老人ホームにて暮らしております。

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『50代、もう一度「ひとり時間」』(KADOKAWA)

20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として普通に生きてきた。でも50代になると人生の転機が頼まれもしないのに訪れる。夫との別居、母の介護、女性としての身体の変化、子どもたちの成長。そこから見つけた「ひとりの楽しみ」をあますところなく伝え続ける、「あんさん」流のアラフィフライフ。50代からの人生を前向きに過ごすためのヒントが満載。

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