アラフィフで始めたブログ。価値ある「情報発信」を目指して私が得たもの/中道あん

アラフィフで始めたブログ。価値ある「情報発信」を目指して私が得たもの/中道あん pixta_33586520_S.jpg

前回のエピソード:大切な人ほど距離を保つ。女だらけの職場で学んだこと

10年前、私の情報源は井戸端会議でした。ある時、職場の女性が自分が使う鍋はいかに効率が良くて美味しく調理をするかを力説していました。確か3万円ほどでお高いもの。でも、そんなに良いものなら試してみようかな、と買ったことがあります。

実際使ってみると、それは彼女の説明どおりでとても便利で優れたお鍋でした。「いいことを教えてくれてありがとう」と言うと、その女性は「今までに10個は売った。お店からお礼を貰ってもいいほどや」とご満悦のようでした。

人は誰かの役に立つことに喜びと生きがいと感じるものなのだ、と感じた瞬間でした。

今は井戸端会議よりネットの時代。多くの人にとってブログは情報源なのではないかと思います。美味しいお店、旅行、それこそお鍋の使用感。検索すれば、ブログに出会うことは珍しくありません。

私はブログが何であるか知らずに始めました。

自分の思いを同世代に伝えたいという思いが根底にありましたが、方法が分からずにいたところで出会ったのが、日本最大のブログサービスでした。ここならば多くの人と交流ができると期待して始めました。

始めは、いろんなブログを訪問しました。美しい景色や、モデルルームかと思うリビング。
自分の知らない世界が広がっており、とても楽しく刺激を受けました。特に食いしん坊の私
にはお料理のブログは楽しみの一つでした。「こんなもの食べました!」「いいね!」「美味しそう!」「食べた~い」とにぎやか。これが「楽しい交流」です。

ただ、一つ残念なのは、すごく美味しそうなのに、レシピが載っていない。お店の場所がわからないものが多かったこと。これでは、おいしいお料理をどうしたら食べられるのか分かりません。

ほんの少し手間をかけて、レシピや調理のコツ、お店の場所や店内の様子をのせてくれるだけで、読む側はお料理のレパートリーがふえ、お店の新規開拓ができるのにな・・・と思いました。

そこで、くいしん坊の私は、お鍋の情報を教えてくれた女性のように、できるだけ詳しくレシピを載せたり、お店の情報を流したりし始めました。

そして、記事のテーマが「女性の生き方」の時には、自分の内面や考えも素直に書くことにしたのです。すると、アメブロ以外からも訪問してくれる人がだんだんと増えていきました。

自分の知らぬ間に、ブログが「情報発信」ツールとなっていたのです。

「交流」と「情報発信」は何が違うのか。「交流」はその場所、輪の中にとどまるのに対し、「情報発信」は仲間はもちろん第三者が目にして役に立つものではないかと考えています。

そして2016年秋、そのブログが出版社の編集者の目にとまり、翌年、本を出版しました。

表紙の撮影の時、編集者の女性に「これからはレシピ動画が主流になりブログは世の中から消えるのでは?」と質問しました。その時「ブログの良さは、記事がストックされるので、積み重なっていくのですよね」「なので、ブログはまだまだ強い!」とお答え頂いたのです。

その時初めてブログの強みに気が付いたのです。自分の持っているモノが多くの人が知り

たい情報ならば、検索すれば繰り返し読まれ続ける。まさに形の見えないオリジナルの実用書です。
私の「情報発信」をもとにお料理をつくり、お店に訪れ、旅行に出かける。それが役に立つと、「ありがとう」と感謝の言葉を寄せていただけます。そのうち、「あんさんの情報なら信じてもいい」と信用を得ることにもなります。

信用には責任を伴います。なので、私自身もどんどん考えるようになり「誰かの役に立ちたい」と思いのもと記事を書くようになりました。「情報発信」が自分を成長させるともに、生きがいになったのです。

50代なんとなく生きてきた。と思う方も多いでしょう。でも自分では気づいていないだけ
で「好き」「楽しい」「おもしろい」「発見」さまざまのことが身の周りにあるはずです。
そういったことを、だれかに教える気分でブログを書いてみてほしいと思います。すると
知らぬ間に自分の強みとなっているかもしれません。「情報発信」には普通の主婦が出版で
きるまでの可能性を秘めているのですから。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

中道あん
「女性の生き方ブログ!50代を 丁寧に生きる、あんさん流」主宰。Ameba公式トップブロガー。結婚22年で夫と別居。自立した人生を送るため、正社員として働きだしました。社会人の長男、大学生の長女と同居しています。要介護2の実母は3年半同居生活の後有料老人ホームにて暮らしております。

50life_cover-obi.jpg

『50代、もう一度「ひとり時間」』(KADOKAWA)

20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として普通に生きてきた。でも50代になると人生の転機が頼まれもしないのに訪れる。夫との別居、母の介護、女性としての身体の変化、子どもたちの成長。そこから見つけた「ひとりの楽しみ」をあますところなく伝え続ける、「あんさん」流のアラフィフライフ。50代からの人生を前向きに過ごすためのヒントが満載。

この記事に関連する「みなさんの体験記」のキーワード

PAGE TOP