これまで興味なかったけど...父を亡くして笑顔を失った家族を笑顔にしたもの

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ペンネーム:ひなげし
性別:女性
年齢:54
プロフィール:私はお笑いに興味がなかったのですが、父の病死をきっかけに大好きになりました。その時の事についてご紹介します。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

◇◇◇

それは父が80歳になったばかりの頃。父から直接「入院した」と電話をもらったのです。呼吸が苦しくて病院に行ったところ、レントゲンで肺に小さな影が見つかり、その場で入院することとなったそうです。

私が急いで病院に向かうと、父は洗濯物を私に頼み、会社の人を2人病院に呼ぶように言いました。父は会社経営をしていて、もう仕事ができないので「後を継いでほしい」という話をするためでした。

会社は病院から徒歩5分程度。私は病院の帰りに会社に寄り、副社長にすべてお話しました。そして、会社の件を何とかして、あとは父が治療に専念できるように進めていきました。

3カ月前に検査をした時には無かった黒い影。3カ月でそこまで大きくなるということは進行性の癌ではないかというお話でした。そして、それからたった5カ月で、父は苦しむことなく眠るようにこの世を去ったのです。

あまりに急なことで、時間の流れが速すぎて、父が亡くなってから私たち家族は泣くこともできず、すべてのことに気力を失ってしまいました。葬儀は葬儀社に任せて慌しく時間が流れ、誰に何を話したかもはっきりとは思い出せません。

それ以降、家に帰ってもどんよりとした空気が流れ、食事をしても美味しいのかどうかも分からない日々が続きました。何をやっていても楽しくない日々。父が亡くなったことで、父のために柔らかくて薄味の料理を作ることがなくなり、何度言ってもやめることが出来なかったタバコを注意することもなくなりました。

いつもだったら忙しいはずの時間、父がいなくなってから何をやったらいいのか分からない日々。そんな毎日を過ごしながら12月に入りました。「もう年末なんだ」と、せめて年末年始だけは家族と楽しく過ごしたいと思い、テレビのチャンネル放送からお笑い番組を探してみました。

すると、ちょうどその時、あるお笑いトリオが結集10周年ということでテレビで特集が組まれていたのです。私の中では、そのお笑いトリオは特別な存在でもなんでもなかったのですが、「これでもいいかな」程度の気持ちでそのトリオの特集番組を見ることにしました。

すると、そのトリオの絶妙なタイミングや演技力の凄さに、家族も私も笑い始めたのです。次第に、家族そろってお腹を抱えて笑うようになりました。そして、「まだ笑う元気があったんだ」と気づき、「お笑いってこんなに面白いんだ」と、初めて知りました。

父は亡くなったけれど、きっと私たちと一緒にテレビを見ているに違いないとも思いながら、楽しむ気持ちを取り戻し、大晦日には父が大好きだったお蕎麦を、お正月にはお餅をお供えし、みんなで一緒に食べながらお笑い番組を見続けていました。

家族が笑顔を取り戻し、悲しみを乗り越えることが出来たのは、そのお笑いトリオのおかげでした。今でもテレビに出るたびにひっそり応援しています。

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