「脳幹出血で入院しました」!? 70歳で不自由な生活を送る、かつての恩人からの手紙

ナミコさん(48)は、20歳代の頃勤めていた会社の先輩(70)から、突然の手紙を受け取りました。なんと脳幹出血で入院し、不自由な生活を送っているとのこと。元気だった先輩の姿からは想像ができず、ナミコさんは大きなショックを覚えたそうです...。

※実際に身の回りで起きた実体験エピソードに基づき構成しています。

「脳幹出血で入院しました」!? 70歳で不自由な生活を送る、かつての恩人からの手紙 7.jpg

先日、私(48歳)が20代の頃に勤めていた会社の先輩(70歳)から手紙が届きました。

退職してからは年賀状のやり取りくらいしかしていなかったのですが、突然の手紙に何があったのだろうと胸騒ぎがしました。

中にはパソコンで書かれた手紙が一枚。

恐る恐る開いてみると、そこには...。

「昨年末、早朝に脳幹出血を発症し、入院しました」と書かれていました。

そして入院中に水頭症を起こしたものの、すでに退院されたそうです。

驚きと安堵が入り混じった思いで読み進めていくと、「今までできていたのにできなくなったことが多く、地道に練習しています」とのこと。

中でも文字が書きにくくなり、手紙は娘さんに代筆してもらっているそうです。

元々、高血圧だったとは聞いていましたが、まさか先輩がこんなことになるとは...。

私の脳裏に、かつての明るく元気な先輩の姿が浮かびました。

私がミスをして落ち込んでいると、「今気づくことができて良かった。これから同じ失敗をしなければいいんだから」と励ましてくれたことを思い出します。

甘いものが好きで、時々、会社帰りにケーキのおいしいお店に誘ってくれた先輩。

そこでケーキを食べながら、仕事の悩みを聞いてくれました。

「大好きなケーキを食べたら、その時だけでも嫌なことを忘れられる。そしてまた明日から、生まれ変わったつもりで頑張ればいい」

先輩は笑顔でそう言ってくれました。

「私に何かできることはないだろうか」そう考えても、しばらくの間疎遠だった私が、急になにかをしてあげられる立場にはありません...。

手紙の末文には、こう書かれていました。

「今後は、年賀状をお送りすることはできなくなるかもしれませんが、ご迷惑でなければこちらにいただけると嬉しいです」

(年賀状を出すだけでいいんだろうか...?)

先輩の病状がわからないのに突然電話をしたり、会いに行ったりするのは、迷惑になるに違いない。

下手に接触をして、先輩に何か悪い症状が出たりしたら、私は一生後悔するでしょう...。

(年賀状で喜んでもらえるなら、いくらでも書こう。)

私は年賀状に近況報告などをびっしりと書き、送りました。

少しでも気持ちが晴れ、「元気になってくれれば」という思いを込めて。

しばらくしたら、また手紙を書こうと思っています。

いつか元気になった先輩に会える日が来ることを願いつつ、今は、次に書く手紙に「何を書こうかな」と思案中です。

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著者:ナミコ
40代後半の契約社員。観劇やスポーツ観戦が趣味。日本全国、旅行気分で試合を見に行くのが一番の楽しみ。

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