仕事覚えが悪く、休みも早退も多い年上の同僚...上司に訴えて初めて知った衝撃の事実とは!?

会社で繁忙期を迎えたナミコさん(38歳)は「猫の手も借りたい」と感じつつ仕事に邁進していました。が、よりによってこの時期に助っ人にやってきたのは、他部署から異動になった仕事覚えの悪い年上女性。イライラが募り、うっかり相手にきつく当たってしまう。身に覚えがある人もいるでしょう。こういう問題って、どう対処すれば正解なんでしょうか...?
※実際に身の回りで起きた実体験エピソードに基づき構成しています。

仕事覚えが悪く、休みも早退も多い年上の同僚...上司に訴えて初めて知った衝撃の事実とは!? pixta_44523391_S.jpg

10年ほど前、商品の受発注の仕事をしていた私は当時38歳。

同じ部署の同僚が一人辞め、人員の補充がないまま迎えた繁忙期は、毎日が残業の連続でした。

そんな中、他部署から私より10歳以上年上らしい女性が助っ人に来たのです。

繁忙期だけ手伝ってくれることになったそうで、正直、この忙しい時期に仕事を教える余裕などありませんが、私が「人を入れて欲しい」と上司に訴え続けていたのですから、教えざるを得ません...。

まず私は彼女に、発注書の作り方を教えました。

彼女はメモを取ることもなく、私の説明をただ「はいはい」と聞いています。

正直、「わかっているのかな」と心配になりました。

そして案の定、いざ一人で作業をしてもらうと、教えたことをまた聞いてくるので、そのたびに私の仕事は中断されます。

それが何度も繰り返されるので、私はきついことを言ってしまうこともありました。

しかもそれだけではなく、休みや早退を何度かすることもあり、モヤモヤは募る一方...。

そんなある日、昼食から戻ると、彼女はまた「用事ができたので早退します」とメモだけ残して帰ってしまっていました。

イライラが積み重なっていた私は、ついに堪忍袋の緒が切れ、上司に「これでは余計に仕事がはかどらない、どうにかしてほしい」と訴えたのです。

しかし私の話を聞いた上司は複雑な表情を浮かべ、思ってもみなかったことを語り出しました。

「実は彼女のご主人が体調を崩して入院していたんだ。お休みや早退は病院に行っていたんだよ」

「え...」

「彼女から、気を使われたくないから黙っていてほしいと言われていたんだけど」

「知らなかったです...『入院していた』ってことは、もう退院されたんですか?」

「いや、先日お亡くなりになったそうだよ...」

絶句するしかありませんでした。

ご主人の容体を案じつつ仕事を覚えなければならなかった彼女は、精神的にかなり辛かったと容易に想像がつきました。

一方の私は「忙しい、手が足りない」と自分のことばかりで、周りがちゃんと見えていなかったのです。

彼女はその後、「お休みを頂いてご迷惑をおかけしました」と私に謝ってきました。

「私こそ、何も知らずにきついことを言ってすみませんでした」

共に謝り、「わからないところをもう一度確認してから進めましょう」と仕事を再開しました。

忙しい時ほど周りを見て、気遣いを忘れずにいよう。

これは今でも仕事をする上で、私の心に留めている出来事です。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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著者:ナミコ
40代後半の契約社員。観劇やスポーツ観戦が趣味。日本全国、旅行気分で試合を見に行くのが一番の楽しみ。

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