<この体験記を書いた人>
ペンネーム:まるおじ
性別:男
年齢:53
プロフィール:専業主婦の妻と高校生、小学生の子ども2人の4人家族の父です。この春、4年近い単身赴任生活を終え、自宅に戻りました。
私と同い年の50代前半の友人の話です。
大学で同じゼミだったその友人は、信じられないくらいの方向音痴でした。
学生時代も道に迷って待ち合わせ場所に現れないことは日常茶飯事。
デートで目的地に着くことができずに彼女に振られる、就職活動でに第一希望の会社の面接会場にたどり着くことができず落ちてしまう、などなど、とんでもないトラブルをしばしば起こしていました。
社会人になってからも時折、方向音痴による失敗はあったようですが、最近はカーナビのおかげであまり道に迷うこともなくなってきたようです。
たまに大学時代の仲間と会うときも、以前のように道に迷って来れなくなることはなくなっていました。
しかし、そんな友人が久々に、しかもとても大事な時に方向音痴によるトラブルを再発させてしまったのです。
それは、2年前の娘さんの結婚式の日でした。
友人は娘さんと大の仲良しで、結婚式の当日の朝は自分で式場まで送り届けて、嫁に出す前に最後に2人きりで過ごしたいと言い、娘さんも喜んで了解してくれたそうです。
そして、家を出てからしばらくは順調に式場に向かっていたのですが、途中で思いもよらぬトラブルが発生してしまいました。
友人の車は少し古いナビが搭載されていたのですが、突然不具合が発生し、ナビが表示されなくなってしてしまったのです。
急なトラブルで友人はパニックになってしまい、ついにはどこを走っているか分からない状態になってしまったとのこと。
娘さんがスマホのナビでルートを調べて何とか式場に向かおうとするものの、混乱して全く地図が頭に入らなくなった友人は、違う方向へと進み続けてしまったそうです。
そして、娘さんが泣きながら式場に電話してきたときには、隣県のはるか遠くの所まで来てしまっていました。
式場は大混乱になり、スタッフや来賓の人たちも迎えに行こうにも土地勘がなくすっかり弱り果ててしまったといいます。
しかしそんなとき、営業マンである新郎が隣県の迷い込んでいると思われる場所付近が担当エリアで土地勘があったらしく、自分で車を運転して花嫁を迎えに行くことになったそうです。
そして、少し予定時間を過ぎたものの、式場まで友人と娘さんを連れて戻り、無事に式を挙げることができたとのことでした。
まるでドラマのヒーローのような新郎の活躍で騒ぎは一件落着したものの、晴れの日に大変な目にあった娘さんの怒りは収まらず、いまだ友人にほとんど口をきいてくれないといいます。
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