余命わずかな父に「早めに片がつくといいですね」こんな人が教育者だなんて、信じられますか?

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:ころちゃん
性別:男
年齢:54
プロフィール:コロナ禍で、故郷に一人残している80歳を越えた母親のことが気掛かりです。

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3年前、51歳の私が転職の合間に学習塾で講師のアルバイトをしていたときのことです。

30歳のオーナー兼教室責任者から正社員になってほしいと依頼されていました。

そんな折、故郷に住む81歳の父から胃がんが見つかったとのメールが届いたのです。

驚きました。

本人は在宅治療希望で、すぐに短期の検査入院があるとのこと。

しかし、事態は一変します。

数日後、夜遅く母(81歳)から電話があり、担当医から私を呼ぶよう連絡を受けたというのです。

私は急遽翌朝の新幹線で実家に帰りました。

母と病院で落ち合い、画像を見ながら担当医から説明を受けました。

がんはすでに全身に広がっており、素人目にも希望がないことが分かります。

診断は余命3カ月で、在宅治療どころか機を逃すと二度と帰宅できないとのことで、父は検査入院後帰宅することになりました。

ただし、抗がん剤治療のため在宅での看護と介護が必要になり、これを父と同年齢の母だけに任せるわけにいかず、私が帰郷して父の世話をすることにしたのです。

私は一旦仕事に戻り、オーナーに事情を話し正社員のオファーをお断りしました。

引き止めは予想していましたが、彼の反応は冷たいものでした。

嫌いな食べ物を前にした子どものように、露骨に嫌な顔をし愚痴をこぼされたのです。

仕事を何と考えているのか、親が危篤でも自分は仕事を離れたりしない、という内容でした。

非難されるのは予期していなかった私ですが、親の最期という取返しのつかない問題なため、丁重に頭を下げて勤務を1カ月半後に契約を終えさせてもらう約束を取り付けました。

その間、何とか母にがんばってもらい、やっと私が帰郷した際に待っていたのは地獄のような介護です。

父の脚は象のようにむくみほとんど動けず、さらに容態は悪化の一途をたどり、結局救急車を呼ぶに至って再入院。

その際、すでに寿命は尽きていると言われた父ですが、その後驚異的な回復を見せ、嬉しいことにがん治療は長期戦の様相を呈しました。

そうなると私も自分の今後を考える必要が出てきます。

そんなとき、あのオーナーから様子を伺う連絡があり、塾の運営に苦労しているとのことでした。

また、父の件では融通を利かすので、看護中も非常勤で来てくれないか提案されたのです。

融通が利くということと、新たに職探しをせずして少しでも収入が入るため、私はこの話を受けることにしました。

ところが、いざ仕事に戻ると、オーナーの態度は以前と変わりがありません。

高齢の末期がんにもかかわらず、父が積極的な治療を望んだため、胃のバイパス手術などさまざまな治療が次々と必要でした。

さらに母までが過労で入院し、私は故郷との間を往復して両親を看ることになりました。

甘言を並べて復帰を依頼したオーナーは、私が休みをお願いする度に嫌な顔をしました。

さらには高齢でどうせ助からない人に治療をしても仕方がない、ということを遠まわしに言い出す始末。

応援一つない冷たい態度に心は折れましたが、何とか融通を利かしてもらうため頭を下げ続けました。

かくして熾烈な治療の中、最後の砦だった薬も効かず、ついに緩和ケアへの移行を医師から提案されました。

このときが来たかという気持ちでオーナーにそのことを告げると、彼は上機嫌でとんでもないことを言い放ったのです。

「何とか今月中に片がついてくれるといいですね」

爽やかに言われたので一瞬ぽかんとしましたが、父が早く死ねば私が仕事を抜ける必要がなくなるという、あまりにも正直な彼の気持が分かり、怒りを通り越して呆れました。

「残念ですね」

などという言葉を期待していた私が馬鹿だったのです。

こんな人間が、今も子どもたちに接し、学習塾の経営を続けております。

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もちろんすぐに退職されたのでしょうね。 転院するかご実家の近くに生活基盤をうつすかできれば投稿者さんの負担が少し減ったかもしれませんね。

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