「いよいよ人生下り坂ってことかなあ...」年齢を痛感させられるのは...郵便物!?

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:ウジさん
性別:男
年齢:60
プロフィール:以前はあれほど来ていたダイレクトメールの数がぐっと減りました。メール全盛だからというだけではないようです。

「いよいよ人生下り坂ってことかなあ...」年齢を痛感させられるのは...郵便物!? 11.jpg

「今日は、と...喪中はがきと、ダイレクトメールか」

年の瀬が迫ると喪中はがきが増えてきますが、最近はこれも貴重な私信です。

もっぱら届くのはダイレクトメールで、それも最近はパソコンのメールが多いせいか、はがきの数はぐっと減ってきました。

思えば30代の頃はハウスメーカーや車のカタログばかりが届きました。

そういうことも真面目に考えていたときだけに、けっこう真剣に見入ったのを覚えています。

子どもが大きくなってきた頃、40代に入ると、学習関連の教材や塾、気の早めな成人式関連のものばかりになりました。

どこかで自分の個人情報が蓄積されているんだろうなあ、と得体の知れない不安を感じたものです。

まあ、それにしても当の本人が忘れているようなことも含めて、よくもタイムリーに来るものだと感心していました。

2021年12月、私もいよいよ還暦を迎えるところです。

「ああ、まただ...」

今日のダイレクトメールもそれを痛感させてくれるものでした。

誰でも入れる系の保険勧誘です。

「85歳まで」などが大きく謳い文句に掲げられており、嫌が応にも老境に差し掛かった身の上を感じさせてくれます。

「まだ25年は大丈夫ってことだな」

そう独り言を言って自分を慰めます。

その次に多いのは資産運用の勧誘で、これは去年の夏ぐらいから急に増えました。

「退職が近いのを知ってるんだな。狙いは退職金か...」

ダイレクトメールではありませんが、年金の通知も先日受け取ったばかりで、受け取り予定額を見て「これで足りるのか?」と不安になっていたときだっただけに、けっこう真剣に読みふけってしまいました。

それと同じぐらい増えたのが(コロナの反動もあるのでしょうが)9泊10日など、リタイア者向けの期間の長い国内旅行プランの広告です。

旅行内容もなかなか豪華で、有名ホテルの名前が並んでいます。

高齢の夫妻らしきカップルが、庭を眺めてお茶をすすっている写真が掲載されていました。

「まあ、確かに暇にはなるかもしれないけどなあ」

そう思いますが、それほど老け込んでいる気はしていないので複雑です。

中でもショックだったのは、墓地や墓石の勧誘メールが来たことです。

「今のうちに終の住処を選んでおきませんか?」

なんて煽り文句を見ると、なかなかグッときます。

「そろそろお迎えも近いのではないですか?」

などと言われている感じで、生き急がされている気になってしまいます。

そうしたダイレクトメールの中に、娘(27歳)や息子(24歳)をターゲットにしているのか、結婚式場の紹介が紛れ込んでいました。

「そう言えば、俺も昔はこっちのダイレクトメールが来てたなあ」

「いよいよ人生下り坂ってことかなあ...」

ぐっと老け込んだ気でポストの前で佇む私でした。

関連の体験記:流行よりも品質! アラフィフになってリサイクルショップを有効利用できるようになった私
関連の体験記:母の家族葬は115万円。見極めが難しかった内容とその費用について/中道あん
関連の体験記:80歳母が「終活のため銀行に連れてって」って隣の市まで? なんと最後は関東から姉を呼び出して...

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

この記事に関連する「みなさんの体験記」のキーワード

PAGE TOP