<この体験記を書いた人>
ペンネーム:せみ
性別:女
年齢:44
プロフィール:44歳の夫と中学2年生の娘と暮らすパート主婦。
最近、インターネットで「若い人はストレスや睡眠不足から金縛りにあいやすい」という記事を見ました。
かくいう私(44歳・主婦)も、30年くらい前の悩み多き思春期の頃から、何度か金縛りになったことがあります。
金縛りという現象は人によって違うかもしれませんが、私の場合は、なんだか頭の周囲がしびれているような、体が重苦しいような状態になります。
そして、体を動かそうとしても思うように動かず、声も出なくなるという感じです。
眠っている最中に、目を覚ましたら金縛りになっていたということも何度かありましたし、眠りに入る途中でだんだん、体が動かしづらくなってきて金縛り状態になっていく、ということもありました。
「目を開けたら幽霊など怖い物が見えてしまうかもしれない」
「頭がしびれているような感じがしてなんだか苦しいけど、このまま私は死んでしまうのではないか?」
予兆を感じるたびにそう思ってしまい、常に不安でした。
ごくまれにですが、その動けない最中に目を開けると、若い女性の顔や浮遊している雑貨や人の手など、霊的なものが見えることもあったのです。
金縛り中は体が動かないながらも、必死で自分の危機を家族に知らせようと考えます。
手足を壁に当てて音を出そうともがいたり、「助けてー!」と叫ぼうとしたり、毎回なんとかしようと試みるのですが、体も動かず声も出ずのままになります。
そしてしばらく苦しみ、時間がしばらくたったところで、ようやく少し体が動くようになり、部屋の明かりをつけることで開放されてやっと落ち着くという感じです。
他の人にそういった話をすると反応はさまざまです。
「すごい! 心霊体験だね! 僕そういうの信じる派だから!」
「夢見てただけなんじゃない? 動けないのもお化けを見たのも全部夢の中で起きたことなんじゃない?」
私自身はどちらなのか、それともほかに何か体質とか病気による原因があるのか、自分でもよく分かりません。
私が見る幻は、私に話しかけてくることは一切なく、彼らが何を考えているのかも分かりませんし、彼らの生前の姿やバックグラウンドが分かるわけでもないのです。
その他にもよく分からないことがあって、私の金縛りは、なぜか部屋が明るくなると解けますし、自分以外の人が一緒にいる部屋では起きたことがありません。
そのため、私は初めて金縛りにあってから必ず小さな明かりをつけて眠るようにしており、それが原因なのか若い頃は眠りも浅く、常に睡眠不足気味でした。
夫と結婚して、一緒に寝ることになったので電気を消すようにしたところ、ほぼ金縛りにならなくなりました。
結婚後もたまに眠りかけの頃に頭や体の周辺がしびれる時がありますが、悪化しないうちに枕の位置を変えたり、寝る向きを変えたりすると、しびれが治まり幻も見ません。
ここ数年くらいはまったく問題なし。
のど元過ぎればなんとやら、私も睡眠をよく取って割と健康になり、年を重ねてきて神経も図太くなってきました。
いまだに一人で旅行などに行く機会があると、明かりをつけずには寝られませんが、「若い頃の金縛りは情緒不安定か体調不良か、夢だったのかもしれないな」とときどき思うくらいです。
金縛りは若さやストレス、睡眠不足などが原因というインターネット記事も、私に安心感を与えてくれました。
暗がりでばかり金縛りになり、明かりや人の気配があると金縛りにならなかったのも、霊のせいではなく、精神的なストレスが軽減されるからだったのかもしれないと考えると、少し気分が明るくなるのでした。
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