<この体験記を書いた人>
ペンネーム:濃姫
性別:女
年齢:44
プロフィール:夫、娘、息子の4人家族。夫の実家が営む中華レストランを手伝いながら、義父母と半同居しています。
私は若い頃から妙なものが見えたり妙な音が聞こえたりと、不思議な経験をしてきました。
そんな私は、現在夫(47歳)の実家が営む中華レストランを手伝っています。
お店は朝10時から14時までがランチタイム、夜は17時から21時まで営業していて、私はランチタイムのみ働いています。
1カ月前、ランチタイムがそろそろ終わるなぁと思っていた頃です。
若い女性客がお店の入り口から入ってきたのが見えました。
お昼時のピークは終わっていて、店内にお客さんは2人しかいません。
「いらっしゃいませ! 空いているお好きなお席にどうぞ~」
声をかけ、お水持って行こうと用意していると、一緒に接客をしているパートさん(41歳)が不思議そうな顔をして私を見ています。
「何?」と問いかけると、パートさんは「あの...誰も来ていませんけど」と言うではありませんか。
そんなはずはないと思い店内を見回すと、お客さんたちも不思議そうに私を見ています。
そのときは「見間違いしちゃった」と笑って誤魔化しましたが、心の中では「また霊を見ちゃったのかな」と思っていました。
そして翌日の同じ時間、コロナ対策で開けっ放しにしてあるお店の入り口から、昨日見た女性が入ってくるのが見えたのです。
しかし、その女性は私にしか見えず、一緒に働いている義父(72歳)、義兄(47歳)、パートさんには見えないようだったので黙っていることにしました。
その女性が、お店の入り口から入ってくるようになった5日目の夜中のことです。
寝ていた私が息苦しくて目を覚ますと、身体が硬直して動くことができませんでした。
私は疲れると時々金縛りになるため、解き方を心得ています。
金縛りになったときは、ゆっくりと深呼吸をしながら静かにしていると、いつの間にか身体が自由になるのです。
そのときも瞼を閉じてゆっくりと深呼吸をしていました。
しかし、この夜はいつもと違って、かすかに踏切と電車の音が聞こえてきたのです。
そのうち、電車がどんどん近づいてくる音と踏切の「カンカンカン」という音がどんどん大きくなり、踏切の遮断機と近づいてくる電車がはっきりと目に浮かび、夢なのか現実なのか分からなくなりパニック状態になりました。
「轢かれる!」
起き上がろうとした瞬間、金縛りは解けましたが、恐怖で全身汗だくでした。
翌日、たまたま先祖のお墓参りのためにお寺に行くと、ご住職から「最近何か変なことはないですか?」と声をかけられました。
そこで、この5日間の女性客、昨晩の金縛りの話をすると、ご住職は頷きました。
「あなたに若い女性の霊がついているのが見えたので、お声をかけたのです。きっと、その女性は踏切で命を失くしたのでしょうね。この数珠を肌身離さずお持ちになっていた方がいいでしょう」
住職はそう言って私に数珠をくれました。
不思議なことに、その数珠を持つようにしてから、女性の霊は二度と私の前に現れませんでした。
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