皆様こんにちは、『離活のためのアラフィフ貯金日記』の管理人"くるぴた"です。
ここでは昔、結婚生活中に起こった「おいおい、ちょっと待て」と思うような出来事などを中心に書いていきます。
【前回】お風呂の排水溝から強烈な異臭が...え? まさか...夫よ嘘と言ってくれ/くるぴた
【最初から読む】某巨大掲示板で知り合った彼と5回会っただけでスピード婚! しかし気になる謎の壁穴.../くるぴた
夫の実家の家族と初めての顔合わせの後、私は大体月に1度位のペースで、お義母さんから呼び出しを受けるようになりました。
最初は 「良いお菓子を頂いたから一緒に食べない?」 などと言う名目で電話がかかってきたのですが、だんだん 「掃除を手伝って欲しい」 「買い出しを手伝って」 などと、家事の手伝いを頼まれることが多くなりました。
そして、その家事のやり方を見て、随時ダメ出しをされるようになったのです。
初めて家事を手伝ったのは、顔合わせの次に義実家に呼ばれた時でした。
お茶請けのお菓子が載っていた皿を洗うことになり、私が 「洗って来ますね」 と私がキッチンに皿を運ぶと、お義母さんが着いて来て、対面型のキッチンのカウンター側から覗いてきたのです。
えっ? まさか、手際を見に来た!?
一瞬戸惑ったものの、小皿を3枚洗うだけだと気を取り直しました。
流し台の中に洗い桶が立て掛けてあったので、それを使うんだろうと洗い桶に水を入れ、お皿を水に浸け、スポンジにピュッと台所用洗剤をかけると、お義母さんが 「あー違う、違う、桶の水の中に洗剤を入れて」 と、ダメ出しをしたのです。
お義母さんはこちらにササッと回ってくると、洗剤を強く握って桶にジュッジュッと入れました。
「こうしないと、泡がすぐ切れないから」
その時はそれで終わりましたが、その後もお義母さんの『指導』は続きます。
ある日、取り込んだ洗濯物を嫁2人がたたむことになり、お義母さんがまず見本を見せて、同じような感じでたたむことになったのです。
しかし、その作業場所がお義母さんのベッドの上でした。
伸ばした掛け布団の上に洗濯物が山積みにされています。
「こういう感じにたたんで欲しいんだわ」 と、お義母さんがブラウスをキレイにたたむと、その向かいに立ったお義姉さんもシャツを手慣れた様子でたたみました。
私も手伝おうと洗濯物を手に取って、ハタと気付きました。
お義母さんとお義姉さんが洗濯物を畳むために広い面積をとっているのに比べ、私はところはベッドの端の方と洗濯物の山に囲まれた、狭いスペースしかないのです。
他の2人が洗濯物をさっと広く伸ばしてたたんでいる横で、私が中途半端に洗濯物を伸ばしていると、お母さんが 「あーだめだめ!そんなんじゃ、ちゃんと伸ばさないとシワになるでしょ、シワに」 と、私の手からさっと洗濯物を取って、自分の広いスペースでピンと伸ばし、たたんで見せました。
いやいや、私の所が狭いから無理だと言いたいけれども、そんな事はなかなか言い出せません。
「すみません」と謝って、半分洗濯物の山に乗せながら、まぁそこそこ丁寧にたたんで及第点をもらうと言うような感じでした。
初めて買い物を手伝った時も、大変でした。
老夫婦の二人暮らしとは思えないほど、とにかく大量に物を買い込むのです。
お義姉さんは普段からお母さんの買い物に付き添うことが多く、大体どんなものを買うか知っているので迷いがありません。
しかも他の2人は毎日通っている、勝手知ったるスーパーです。
だけど私にとっては初めて行くお店。
事前に買う物を聞いてメモしていったのですが、どこに何があるか分からず、着いて行くのに精一杯です。
お店もとても混んでいて、2人と私との間に他のお客さんが割り込んでくるたびに置いていかれそうになったものです。
ある日、義実家の掃除を手伝いに行き、廊下の拭き掃除をしていると、お義母さんとお義父さんが何か話しています。
「あの人、いい歳して家のこととか何ひとつ知らないの、ビックリしたわ。 私が一から十まで教えてる」
お義母さんがそう言うのが聞こえて、少しショックを受けました。
家事のやり方と言うのは正解がなく、土地柄やその家によって違いがあるものです。
私は親に家事を仕込まれることなく実家を出て、全てが自己流だったので、側から見ていい歳をして頼りなく見えたのかもしれませんが......
しかし、その後のお義母さんの一言にハッとしました。
「もしかしたら内孫を期待できるかもしれないし、本人がしっかりしてもらわないと」
その頃は私も夫も40歳。
高齢とはいえ医学的にはまだなんとかなる年齢だし、私も最初は望んでいたのです。
でも夫の仕事が不安定になっていたので、子どもは作らない方向で話がまとまっていて、てっきり義両親には夫が話をしてくれていたと思っていたのに......
面と向かって言われた訳ではないので、私から弁解するのも変だと思い、その日は黙っていました。
でも心の中でくすぶっていた夢に再び小さく火がともりそうになるのを、慌てて揉み消すのを繰り返すような......そんな気持ちになりました。
それ以来、お義母さんから電話があってもいろいろと理由を付け、少しずつ断るようになってしまいました。
その件に関しては、いまだに申し訳ない気持ちがありますが、叶えることのできない期待が、どうしようもない重荷になったのです。
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