ハムスターが「それは片付けないでー」とお願い!? 人の前では使わなかった回し車、実は...

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:せみ
性別:女
年齢:44
プロフィール:44歳の夫と中学2年生の娘と暮らすパート主婦。

ハムスターが「それは片付けないでー」とお願い!? 人の前では使わなかった回し車、実は... 47.jpg

44歳の主婦です。

同い年の夫と13歳の娘と暮らしています。

娘が保育園の年長組だった頃から、中学2年生になるまでの9年間、我が家ではハムスターを飼っていました。

一匹の寿命は2~3年なのですが、亡くなるとまたハムスターをお迎えする、という繰り返しで3代目まで3匹のハムスターを飼いました。

初代はクリーム色で短毛のキンクマ、2代目は真っ白な長い毛のロングヘアーハムスター、3代目は背中と顔に縞模様のある、灰色と白の長い毛のロングヘアーハムスターでした。

どの子も手乗りでき、人慣れした優しい子でしたが、なぜか1代目の子以外は、回し車を人が見ている前で回さないという習性(?)を持っていました。

1代目の子は人が見ていようがいまいがお構いなしに、昼夜も関係なく気が向いたときに、回し車をぐるんぐるん回して運動していました。

しかし、2代目の子は夜のみそっと回し、人がトイレなどで通りかかると音を出すのを遠慮してか、回すのをやめるのです。

3代目の子にいたっては、一度も回し車を回しているのを見たことがありません。

1代目は私が一人で機械的にエサやりとケージの掃除を毎日して育てていました。

2代目を飼っているときは、動物大好きで動物には限りなく優しい娘が小学校の高学年になってきており、途中からハムスターの世話を手伝ってくれました。

そして、3代目のときは、私は冬の飼育ケースやヒーターの準備をしたり、夏に夏用のケージを用意したりするなどのサポートをするのみで、ほぼ娘が一人で世話をして育てたハムスターなのです。

娘はまるで宝物のように、ハムスターをそっと扱い、しょっちゅう撫でたり、話しかけたりしながら、大事に世話をしていました。

2、3代目は血のつながりのないハムスターなのに、どちらも大人しくて人に気を遣う優しいハムスターに育ったのは、娘の育て方によるものかもしれません。

ハムスターのケージには、ケージの壁に備え付けの簡易回し車と、ケージの中の床に追加で設置していた置き型回し車の、2つの回し車が入っていました。

しかし、あまりにも3代目が回し車を使わなかったため、ある日、回し車があっても狭くなるだけだし、必要ないかもと思って、ケージから出そうとしたことがありました。

ところがそのとき、3代目が必死に回し車にしがみついて、まるで「片づけないで! これが必要なの!」と言っているようなしぐさをしたのです。

驚きましたが、あまりに必死に両手(両前足?)を回し車にのばしながら、何度も飛びつこうとします。

「全然使わないけど、ずっと小屋の中にあったから、きっと愛着があるんだろうな」

そう思い直し、一応小屋に回し車を設置したままにしておきました。

つい先日3代目が亡くなって、ハムスターケージを整理し、回し車も分解して掃除していたところ、壁に備え付けの簡易回し車の中央の軸の隙間に、3代目の抜け毛が大量に挟まっていたのです。

ちなみに置き型の回し車の方には、全く毛が挟まっていませんでした。

うちで飼っていたハムスターは3匹とも毛色が違うのですが、その灰色と白の長い毛は間違いなく3代目のものです。

どうやら、彼は人目を避けて、静かに壁の回し車を利用していたようでした。

理由はよく分かりませんが、彼なりに音を出すとうるさくて人間に迷惑がかかると考えていたのではないでしょうか。

私は「控えめにもほどがあるなあ。回してるところを見てみたかったのに」とため息をつきつつ、穏やかで優しい3代目を思いながら、彼の回し車を磨いたのでした。


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