<この体験記を書いた人>
ペンネーム:まるおじ
性別:男
年齢:53
プロフィール:専業主婦の妻と高校生、小学生の子供2人の4人家族の父です。この春、4年近い単身赴任生活を終え、自宅に戻りました。
妻(40代後半)が習い事で仲良くしている60代後半のご夫婦の話です。
私の妻は、2年前に友人に誘われて版画教室に通い始めました。
ですが、半年後にその友人はパートのシフトが変わって教室に行けなくなってしまい退会。
教室に参加している人のほとんどが、自分よりひとまわり以上年が離れている方だったため、妻も退会しようかと悩んでいたとき、声を掛けてくださったのが出会いだったそうです。
そのご夫婦はいつも2人で参加されており、明るく気さくで誰からも好かれていました。
年の離れた妻を妹のようにかわいがってくれていたそうで、教室が終わると3人でお茶を飲みながら雑談や悩み相談をするのが妻の楽しみになっていきました。
そのご夫婦には、同居している30代半ばで独身の一人っ子の息子さんがいるのですが、その息子さんのことになると話が止まらなくなるほど溺愛しているそうです。
話を聞くと、子どもの頃から成績優秀とのこと。
さらに、一流大学を出た後に誰もが知る有名企業に入社して活躍しつつ、ご夫婦の結婚記念日に毎年プレゼントを贈ってくれる心優しい面もある理想的な息子さんのようです。
なので私たち夫婦は、日々親に文句ばかり言い、勉強も実に入らず、学年で真ん中あたりの成績をウロウロしている我が子とは大違いでうらやましいね、といつも愚痴っていました。
順風満帆な人生を送っているように見えたそのご夫婦だったのですが、昨年新型コロナが流行して息子さんが在宅勤務することになると、様子が急変し始めたそうなのです。
どうやら息子さんは、小さい頃からの過保護ぶりが祟ったのか、一日中家にいるようになってストレスがたまったらしく、毎日3食全て自分の指定した時間に好みのものを作るよう要求するなどワガママ放題になったとのこと。
お茶をしているときにご夫婦の不機嫌な顔を見ることが多くなってきたと、妻が心配そうに話してくれました。
それでも信じられないくらいに息子さんに尽くすご夫婦でしたが、2021年に入って息子さんの会社が業績不振のため手当の一部をカットすることになると、驚くべき行動に出たそうです。
何と、ご主人が息子さんの会社の株式を大量購入すると、6月の株主総会に出席して経営陣に手当のカットについて取りやめるよう意見したというのです。
これにはびっくり仰天してしまいました。
子どものためならどんなことでも厭わない姿勢に関心するとともに、我が家ではとてもここまではできません。
適当に悪態をつける我が子ぐらいの距離感の方が良いのかも、と夫婦で妙に納得し合ってしまいました。
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