<この体験記を書いた人>
ペンネーム:やまと
性別:女
年齢:41
プロフィール:10歳年上の夫と二人暮らしの主婦です。
3年前、夫と国内旅行に行ったときのことです。
旅行中、夫は学生時代の同級生に会いに行くと言い、私も個人的に行きたい場所があったので、1日だけ別行動をすることに。
夜、ホテルに帰ってきてその日の出来事などを話していたところ、今では全く思い出せないような些細なことがきっかけで喧嘩になりました。
「こんな気持ちで旅行を続けても意味がないから、明日から別の宿に泊まって、帰るのも別々にしよう」
喧嘩はこじれにこじれて、夫はとうとうこんなことまで言い出す始末。
私も、旅行に来てまで喧嘩をするなら一人で帰って好きなことをしよう、と思いました。
「わかった、明日から別々ね。その前に、これ今日あなたに買ったお土産。持って帰るの重くて嫌だからあなた持って帰ってよ」
私がお土産として買った梅干しを渡すと、夫はびっくりした顔でこっちを見ます。
「俺も、君に梅干し買ったんだけど...」
見ると、買ったお店は違えども、大きさも種類も同じような梅干しです。
さっきまであんなに喧嘩をしていたのに、思わず顔を見合わせて笑ってしまいました。
「何で梅干しなの? 家でもあんまり食べないじゃん?」
「そっちこそ、俺は梅干しが好きだなんて言ったことないよね」
「だって、おいしそうだったからたまには良いかなと思って」
「そうそう、なぜか不思議とおいしそうに見えたんだよね」
その後は喧嘩なんてなかったかのように仲直りして、最後まで楽しい旅行になりました。
つい先日も朝の出掛けに些細なことで喧嘩に。
夫は無言でバタンとドアを閉めて出ていき、私もしばらくは行き場のない怒りをどこにぶつければいいのか分からず、憂鬱な気分でいました。
その日の午後、買い物をしていると、後ろから私を呼ぶ声が。
振り返ると夫がいます。
「どうしたの!? 会社は?」
びっくりして聞くと、急用ができて取引先に向かっているとのこと。
その途中で私を見つけ、まさかと思ったけれど声をかけてみたということでした。
「本当に偶然だね。ところで、今朝は朝から余裕がなくてごめんなさい」
「こっちこそ、急いでたこともあってイライラしてたんだ。怒りをぶつけちゃって申し訳なかったよ」
朝はあんなに怒って最悪な気分だったのに、嘘のように素直に謝ることができました。
私たちはお互い短気なのか、衝突が絶えない夫婦です。
しかし、喧嘩のたびになぜだか仲直りのきっかけが偶然やってきます。
これは「仲良くしなさい」という天からの声なのか...。
考えても分からないことですが、いつも私たちを助けてくれる偶然には本当に感謝しています。
そして、不思議な偶然が起きるたびに「これからはそもそも喧嘩しないようにしなきゃな」と思うのですが...なかなかうまくいきませんね(笑)。
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