これは今から約10年程前、脱サラして居酒屋を始めた大将とその妻である女将に起こった出来事です。
現在の私はパートをしながら近くに住む孫たちに囲まれて平穏な日々を送っております。
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旦那が土下座もどき(笑)をやった次の日から、仕事以外でまったく喋らなかった私はまた以前のように旦那に向かって明るくお喋りをするようになりました。
4~5日も過ぎた頃でしょうか。
閉店後の後片付けが終わると普段から私は旦那より早く家に帰っていました。
居酒屋をオープンした当初は帰りが真夜中ということもあり、殆んど毎回一緒に帰っていました。
そんな私たちもいつの頃からかそれぞれ別々に帰るようになっていました。
旦那の方は営業が終わると店で眠ったりするので片付けはなかなか終わらない状態の事が多かったのです。
勿論旦那の分の片付けまでやっていたのでは私の身体が持ちませんから自分の範囲だけ片付けて私は店を出ます。
普通の人ならば真夜中に女一人を帰らせるなんてことはないのかも知れません。
気の効く男性ならばボディーガード代わりに一緒に帰ってくれる事でしょう。
ですが、旦那は真夜中の街に私が一人で放たれても平気なようでした。
それだけ私のことに興味が無さそうでした。
近所では通り魔事件等があったこともありましたけど。
その時は流石に私も怖いので旦那の片付けが終わるのを待って一緒に帰りました。
残念ながら旦那の方から一緒に帰ろうと言う言葉はありませんでしたから自主的に待ちました。
そんな感じで普段は先に帰る私ですが、この日、店を出た後忘れ物をした事に気付いて引き返しました。
入り口のガラスを嵌め込んだ格子戸に手をかけて私は立ち止まりました。
その時見えたものが携帯を掴み画面をいじりながら、それはそれは嬉しそうにしている旦那の顔だったからです。
その行動を見たとたん私の頭の中で何かがプツンと切れる音がしました。
まだ浮気は続いている!
今度こそ確実に浮気の証拠をとってやらなければ。
そう決心しました。
私はまず旦那の携帯のロックを外す方法を模索し始めました。
次の日の開店準備の時。
旦那は携帯を手に取る度にチラリと私の方を確認します。
私は興味のない振りをしてチャンスが来るのを待ちました。
旦那は私を舐めているのか私の目線を潜りながら携帯を扱います。
勿論私に背中を向けて携帯の手元が見えないようにしています。
けれど私は後ろから何食わぬ顔をして背伸びして旦那の手の動きを見ていました。
始点から右、下、斜め上、斜め下。遠くから手や指の動きを見た私はロックのパターンだけ覚えました。
そして旦那がトイレやバックヤードに行った隙をみてロックの解除を何度も試してみました。
数回間違えると使用出来なくなるので、間に旦那が携帯を使用するのを確認してから根気良くまた試しました。
やった!
とうとう私は何度目かの挑戦でロックを解除することに成功したのです!
【まとめ読み】旦那がゲスを極めた!? オキガネさん記事リスト
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