これは今から約10年程前、脱サラして居酒屋を始めた大将とその妻である女将に起こった出来事です。
現在の私はパートをしながら近くに住む孫たちに囲まれて平穏な日々を送っております。
【前回】浮気の証拠を求めて夫の部屋へ。偶然見つかった「怪しげな薬」は一体...?/オキガネ
【最初から読む】夫のリストラから夫婦で居酒屋経営へ。順風満帆だった我が家に忍び寄る影/オキガネ
自分の職場に女を呼ぶとか、どうしても理解出来ない私はおかしいのでしょうか?
しかもその職場には妻も一緒に働いているという状況の中で。
私は数年に一度の割合で高校時代の同窓会があるのですが、もしも男子(笑)に誘われるなんて事があったなら一回くらいなら......なんて空想を抱いた事があります。
あ、あくまでも空想ですよ、あいにくお誘いはございませんでしたから(笑)
けれども、もしも......もしもですよ。
例えばそんなお誘いがあったなら旦那には絶対気付かれないように私だったら努力しますよ。
だってもし気付かれでもしたなら旦那はとても傷付くでしょう。
浮気なんてしないに越した事はないけど、もし過ちを犯したならそれは絶対バレないようにするのが相手に対する優しさだと思います。
だけど、うちの旦那は全く隠す気がないのです。
いえ、正確には隠しているつもりなのでしょう。
だがしかし、不倫相手は私も知ってる(知ってるだけで個人的な話しをした事はありません)常連客で、いつ私に気付かれるかもしれない状況なのですよ。
それとも気付かれても開き直るつもりだったのか。(現に開き直ってるけど)
私が浮気に気付いたら私の事を傷つけてしまうかも等とは微塵も考えもしなかったのでしょうね。
今でこそこうやって面白可笑しく書いていますが、実際初めて旦那の浮気を知った時にはそれはもう辛くて死にそうでした。
何度も死ぬ事を考えました。
後から聞いた話ですが、旦那は長女から
「もしもお母さんが死んだりしたら私は一生お父さんを許さない」
と、言われたそうです。
ま、それでもずっと不倫を続けていた訳ですから、私が死のうと長女に縁を切られようと不倫を優先したって事ですね(笑)
私がそんな状態になっているのに旦那は私が傷ついたり、最悪自死するかも知れないなんて事に何の躊躇いもなかったのかなと思うと悲しくなります。
いやどちらかと言うと、旦那の事だからそんな事より「自分の快楽優先さ、ひゃっほう~♪」な感じで私の事を考える余裕は全く無かったのかも知れませんが。
私が旦那の浮気を知っても何とも思わず平常心でいるだろうとでも思ったのかしら?
でなければ、いつ私が来るかも知れないのに営業前の仕込みを手伝わせたり、よりによって私が横で働いているのに自分の前のカウンター席に予約まで取って座らせたりなんてお馬鹿な事はしないでしょう。
ねえ? 旦那? 私の事どう思っていたの?
そう尋ねた事がありました。
旦那は目を泳がせながら暫く考えたのち返ってきた言葉は、
「お前は空気のようなもの」
...でした。
旦那は自分では上手い事言ったと思ったんでしょうね。
「じゃああなたは私が居なくなれば呼吸が出来なくて死んでしまうのね?」
なんて嫌みの言葉を返してやりました。
結局旦那にとって私は居ても居なくても一緒なんだと実感しました。
ただ仕事を格安で一緒にやってくれる人員が必要なだけ......。
旦那の言葉からはそう感じずにはいられませんでした。
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