これは今から約10年程前、脱サラして居酒屋を始めた大将とその妻である女将に起こった出来事です。
現在の私はパートをしながら近くに住む孫たちに囲まれて平穏な日々を送っております。
【前回】不倫夫の言動チェックで痛恨のミス...! 愛人とのSNSでのやりとりを覗き見した結果/オキガネ
【最初から読む】夫のリストラから夫婦で居酒屋経営へ。順風満帆だった我が家に忍び寄る影/オキガネ
旦那が携帯を買い換えたことによって、パソコンで旦那と不倫女とのやりとりを確認する事が出来なくなった私は次なる手段を考えました。
元は夫婦の寝室であり、私がそこから出ていった事により旦那のみの寝室となった部屋。
そこで私は、旦那が女と一緒に出掛けた証拠を探す為に部屋漁りをしました。
すると「謎の薬」と「領収書」が見つかったのです。
何の薬か解らなかった私はそのカタカナの商品名を早速ネットで調べました。
便利な世の中になったものですね。
昔ならばとても苦労したであろう調べものでもインターネット検索するだけですぐにわかってしまうのですから。
さてその正体はというと...
予想通りED治療薬でした。
何故予想通りかと言うと、病院の領収書の額が10割負担だったのです。
1錠あたりのお値段はその当時のうちのアルバイトさんの時間給の約1.5倍です。
1錠ですよ? 1箱、1パックじゃないですよ。
ちょっと待てよ。
ED治療薬という事は、旦那は薬の力を使わなければ満足にSEXが出来ないという事じゃないの?
それなのに浮気がバレた時旦那は、私がSEX出来ないししたくないという事だけを一方的に責めて、自分が浮気した事の言い訳にしたのです。
当時、私は乳ガンの手術後定期的な検査に通っていましたが、それとは別に私の荒れっぷりを見かねた旦那が色々調べて心療内科の病院に通う事になりました。
旦那が浮気を止めれば心療内科に通わなくて済むのに、何の皮肉なんでしょうかね。
病院は遠かった為に自転車に乗って行くこともありましたが、旦那の運転する車で送って貰う時もありました。
心療内科の先生には、この病気にはストレスが良く無いので無理をしてでも笑う事が一番の治療法だと言われました。
先生ったら酷ですよね、今のこのような状況で笑うことなんか出来ないっつうの。
仕事中は無理して作り笑顔で頑張っているけどね。
診察が終わって向かえに来てくれた旦那に、浮気の事は許せないけど先生にこんな事言われたんでとにかく今は一旦笑顔になる為に頑張るよと、精一杯の笑顔を作って言いました。
複雑な表情を浮かべた旦那でしたが、「こちらこそごめんなさい」的な事を言いました。
しかしその日の夜も、旦那はいつものように女に会いに行きました。
表向きは店が休みの日だから常連のお客さんとの付き合いで飲みに行くんだと言ってましたが、私は旦那の言うことは何一つ信用してませんから当然女と会うんだろうなって思っていました。
そして休みの度にED治療薬は着実に減っていったのです。
頑張って作ろうと思っていた笑顔。
私からその笑顔が消えたのはいうまでもありません。
いつか心から笑える日は来るのかしら?
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。