「僕のイチゴをあげるから元気になって」優しい兄と病弱な弟の愛。優しい子に育ってくれてありがとう...

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:とらとら
性別:女
年齢:52
プロフィール:52歳のアラフィフ兼業主婦。最近、イチゴのショートケーキが無性に食べたくなります。

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今年52歳になる私には旦那(53歳)との間に、2人の息子(23歳と18歳)がいます。

私の家では、昔から家族で何かお祝い事をするときには、駅前にある馴染みの洋菓子屋さんでホールケーキを買ってきて食べる習慣があります。

旦那は甘いものが好きな人なのですが、中でもイチゴのショートケーキが好きなので、昔からイチゴと生クリームのホールケーキを買ってくることが多かったです。

もちろん息子たちもイチゴのケーキが大好きだったのですが、みんなで食べるとき、上の息子は必ず自分の分のイチゴを弟にあげています。

もちろん好き嫌いと言うわけではありません。

上の息子も小さかった頃は、よく下の息子とケーキのイチゴを取り合って喧嘩をしていました。

そんな上の息子が黙ってイチゴを譲るようになったのは、ちょうど下の息子が5歳の誕生日を迎えた頃のことです。

実は下の息子は幼い頃かなり病弱で、しょっちゅう喘息の発作を起こしていました。

中学生になるときには治まったのですが、それまでは何度か入院したこともあります。

最初の入院は下の息子が5歳の誕生日を迎える前日でした。

その日、下の息子はもともと体調を崩していたのですが、急に高熱が出て呼吸も危うかったので、看病をしていた私は生まれて初めて救急車を呼びました。

そのとき、小学生だった上の息子は、義両親と弟の誕生日用のケーキを買いに行っていました。

ホールのイチゴケーキを転ばないよう慎重に持ち帰ってきた上の息子は、家の前に停まっている救急車に驚きました。

そして、救急隊員に運ばれようとするぐったりとした自分の弟を見てとてもショックだったのでしょう。

「僕の分もイチゴをあげるから元気になってっ」

そう叫びながら泣きじゃくっていました。

そのときは私も下の息子に付き添うのが最優先だったので、泣きわめく兄を「大丈夫だから」と軽くなだめることしかできませんでした。

それ以降ずっと上の息子は弟にイチゴをあげ続けています。

何度か下の息子から「もういいから、兄ちゃんもイチゴ食べなよ」と言われていましたが、成人した今でも変わらずイチゴをあげ続けているのです。

先日も、下の息子の専門学校の進学祝いで家族がそろったときに、いつもの駅前の洋菓子店で、いつものイチゴのケーキをホールで買ってきて、家族みんなで分けて食べました。

上の息子は、そっと生クリームが少しついたイチゴを弟のケーキの上に乗せていました。

これに下の息子はちょっと照れくさそうに小さく「いつも、ありがと」と言って食べていました。

その姿に、親バカながら2人とも優しくて素直な子に育ったなとホロリとしてしまいました。

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