<この体験記を書いた人>
ペンネーム:とらとら
性別:女
年齢:52
プロフィール:アラフィフ兼業主婦。最近職場の後輩の恋心をそっと見守っています。
私は52歳の兼業主婦です。
今年の春、私の職場に中途採用で30代のAさんが入ってきました。
Aさんは独身で明るく仕事もできるので、すぐ私たちの部署にも馴染んだ様子でしたが、何より容姿端麗で、うちの部署以外でも話題になっていました。
当然、Aさんの彼氏の座を狙う男性社員はたくさん出てきたのですが、同じ部署の後輩のB君(29歳)もその1人でした。
B君は少しチャラチャラしていて頼りないと思うこともあるのですが、仕事には積極的で、取引先の人にも目をかけてもらっているような子です。
容姿は正直言って、10人が10人振り返るというような見た目ではありませんでしたが、ハキハキしゃべり笑顔も良いので、年相応の好青年には見えると思います。
ある雨の日、電車通勤のAさんが傘を忘れたと言っていたところ、すかさずB君が「僕、車なんで送りましょうか?」と声をかけていました。
B君の趣味は車で、通勤に使っている車もいろいろと改造しているようでした。
他の男性社員と話しているのを聞いたところ、「マフラーに8万円かけた」だの「今度10万円のウィングをとりつける」だの「塗装をやり直してもらう」などなど。
自分がいかに車に手をかけているかを自慢していたので、車には相当自信があったのでしょう。
Aさんにもアピールできると思って「送りましょうか?」と自信満々で声をかけたのでしょうが、Aさんからは驚く答えが返ってきていました。
AさんはB君に対して笑いながら「私の家、住宅街にあるの。悪いけどB君の車ってどこか壊れてるみたいでうるさいじゃない? だから遠慮しとくわ」と言ったのです。
驚くB君に、さらにAさんの追い打ちの言葉が突き刺さります。
「それより、やっぱりあの車いつダメになるかわからないような音がしてるから、修理に出したほうがいいと思うよ」
B君は撃沈していました。
確かに、B君の車は吸気系か排気系をいじっているようで、エンジン音が特徴的でうるさいのです。
今までは出退勤時間しかエンジン音を聞くこともないし、「B君は車が好きだから」という理由で部署のみんなも見て見ぬふりをしていました。
しかしB君はAさんに断られたうえに、車の趣味を分かってもらえなかったショックが大きいのか、がっくりとうなだれていました。
面白かったのは、次の週末に車に何かしたのか、B君の車からあの独特のエンジン音がしなくなっていたことです。
B君直属の男性上司(43歳)もそれを見て苦笑していました。
B君にとっては残念な結果になりましたが、うちの職場は恋愛は自由。
今後もB君を見守ろうと思います。
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