<この体験記を書いた人>
ペンネーム:たけこ
性別:女
年齢:52
プロフィール:掃除、片付けが苦手の主婦。出不精でズボラです。最近なんだか、運が落ちているような気がしています。
私は52歳。掃除、片付けが苦手で出不精な、在宅仕事をしている主婦です。
チャージしたばかりのICカードを落としたり、仕事で企画を出しても出しても全部ボツになったりと、ツイていない日が続いてた時のことです。
「お祓いか、パワースポット巡りでもしようかな」という考えがよぎったのですが、どちらもお金も手間もかかります。
家から出ないで、お金もあまりかけずに、運気を上げられないかな...。
そんな安易な発想から、「風水」をやってみることに決めました。
風水なら、黄色いお財布を持ったり、盛り塩をしたりするだけで済むので、ものぐさな私でもできそうだと思ったのです。
善は急げと、図書館で風水関係の本を借りまくりました。
パラパラとページをめくってみると、「西に黄色」、「東に赤」などのキーワードに混じって、私にとってショックな一文がありました。
「風水の基本は掃除です。汚れた場所にいくら風水グッズを施しても、効果は期待できません。汚い場所にはお金も幸運も寄りつかないのです」
掃除嫌いな私の頭の中に「ガーン」という衝撃音が鳴り響きました。
しかも、1冊だけではなく、どの本にも似たような事が書いてあるんです。
さらによく読むと、「掃除が苦手な人は、とりあえず玄関のたたきの水拭きと、トイレ掃除だけでも毎日行ってください。みるみる運気が上がります」とのこと。
もともとトイレ掃除はそれなりにやっていましたが、玄関のたたきは水拭きどころか、年に1回か2回ホウキでさっと掃くだけです。
「えー、風水って面倒くさい」と、一瞬トーンダウンしてしまいました。
ですがたたきの水拭きでしたら、主人の黄ばんだTシャツで作ったボロ雑巾を使えば、元手は限りなく0円に近い。
ちょっと試してみようと思ったんです。
「こんなことで運気アップするほど、世の中は甘くないけどね」などと呟きつつ、出しっ放しの靴をしまい、ボロを片手にたたきを水拭きしました。
ホウキで掃くのと違い、水拭きした部分の埃がスーッと取れてピカピカになっていきます。
最初は面倒くさかったのですがだんだん楽しくなり、全部拭き終えたときには「こんなに綺麗になったぞ」とスッキリした気分になりました。
人間の心理は不思議なもので、一度綺麗になると汚したくなくなるものです。
翌日も、私はたたきを水拭きしました。
一カ所が綺麗になると、今度は他の汚れも気になってきます。
次はトイレ掃除に乗り出しました。
さっそく便器の内側に汚れを発見し、古い歯ブラシで擦ったところ、面白いほど落ちていきます。
汚れごと水で流したときに「わぁ、やられた」という、汚れに宿った厄災の断末魔が聞こえた気がしました。
その後も少しずつですが、掃除と片付けを続けました。
もともと掃除・片付けが苦手なので、タンスの中身を出すだけ出して途中で飽きてしまい、かえって散らかしてしまうなどの失敗もありました。
それでも、徐々に家の中で、整理整頓された綺麗な場所が広がっていきます。
最近では汚れたり散らかっていたりしてる場所を見ると、厄災が溜まっているように思え、即座に「悪霊退散」とばかりに掃除をするようになりました。
家の中が雑然としていた頃は、どこに何があるのか把握できず、捜し物にけっこうな時間を奪われていました。
ところが、最近では捜し物をする時間と手間が減り、その分を仕事や家事に費やせるようになったのです。主人も喜び、ケンカの数も激減しました。
何よりも自分自身が気分がよく、そのせいか企画も通るようになりました。
風水の基本は掃除。
今ではその意味がよくわかります。
家を磨くことは自分を磨くこと。そういうことなのだと思います。このまま家も自分も磨き続ければ、大きな運をつかめる、そんな気がします。
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