車のクラクションで思い出す...夫のDVで一家離散した我が家にも「幸せな時間」があったこと/chii

モラハラDV夫の元から逃げて9年目の60代シングルです。

ちなみに離婚は成立しておらず、熟年別居中です。

【前回】別居中の夫から助けを求める電話が...さんざんな目にあってきたのに見捨てることもできなくて

車のクラクションで思い出す...夫のDVで一家離散した我が家にも「幸せな時間」があったこと/chii pixta_48622400_S.jpg

昨年10月に転倒し、右腕を骨折。

家族のいない一人暮らしでも、何とか乗り切り職場復帰できました。

復帰して一カ月になりますが疲れ方がハンパなく、休日は身体の疲れをとることで精いっぱい、一日が終わっていきます。

食べていくために働いていくしかありません。

仕事帰りにノロノロと歩いていると、車のクラクションを鳴らす音がしました。

そちらを見ると、軽トラックに乗った老人。

それはなんと別居中の夫でした。

相変わらず、白髪になった髪を伸ばし長髪のまま、頬はさらにこけていたように思います。

あー会いたくなかった...と内心思いましたが、トラックを運転している姿を見て、元気に仕事ができているのだと、ホッとする気持ちもありました。

モラハラ夫の元を飛び出して、もうすぐ10年目に入ります。

10年という月日は、夫の容姿をあんなに変えてしまったのかと、月日の流れを感じます。

夫が車のクラクションを鳴らして、私に知らせる。

家族4人で平和に暮らしていたころも、何度かあったので、当時のことを思いめぐらしていました。

夫の仕事がうまくいっている時は、まだ家庭内はうまくいっていて、日曜日には息子と夫は野球の練習に行き、夕方には娘を連れて買い物に行っていたのです。

平凡でも幸せな時間があったのです。

仕事が減り、収入が減っていくと夫は荒れるようになり、家族に牙をむいたわけです。

一家離散したわが家ですが、現在も子どもたちは心の傷を持ったままだと思います。

理由もなくあたられまくった娘は、とくに、父親を許せないでいて、死ぬまで会いたくないらしい。

父親の話をするのもすごく嫌がります。

そして、娘にも息子にも共通していえるのは、自己肯定感が低い大人になってしまったことです。

二人とも自分に自信がないのです。

娘は二人の育児をしながら働いていますが、その自信のなさから、いろんな壁にぶつかっているようです。

救いは優しい旦那さんと出会えたこと。

あちらのご両親も良いお方で、こちらの家庭の事情を理解してくださってます。

息子は大学院1年ですが、現在就活の真っ最中。

一つ内定をいただいているのですが、その会社は海外出張もあり、ほぼ会社での仕事になるとのこと。

本人はテレワーク中心の会社を探しているようです。

理由は?と聞くと、一人の方が仕事に集中できるからという答えでした。

中高時代は、友達とのコミュニケーションがうまくできず、悩んでいたこともありました。

大学、大学院にすすんでからは、友人にも恵まれ、なんとかうまくやっていると思ったのですが、実際のところはわかりません。

彼は、私にいっさい悩み事を言わなくなったからです。

ダメな親には頼れないと、二人とも、一見自立しているように見えますが、内心は親を許せないことで、苦しんでいるのではないかと思ったりします。

変わり果て、お爺さんになってしまった夫を再び見て、息子には会わせたくないと思った私です。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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chii

モラハラDV夫の家を飛び出し、7年目のchiiと申します。離婚には応じてもらえずに、現在も熟年別居中です。つい最近、共に暮らしていた大学生の息子が自立をして一人暮らしになりました。某スーパーでサービスカウンターの仕事をしています。パートなので生活は楽ではありませんが、結婚生活が地獄だったからこそ、現在の一人の時間に幸せを感じています。別居直後から書き出した「60代小さく暮らす」お一人様の老後がテーマの「お茶のいっぷく」を書いています。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

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