別居中の夫から助けを求める電話が...さんざんな目にあってきたのに見捨てることもできなくて/chii

モラハラDV夫の元から逃げて9年目の60代シングルです。

ちなみに離婚は成立しておらず、熟年別居中です。

【前回】持つべきものは現金と実感。腕を骨折して三カ月収入がゼロに。別居中の夫は当てにならず...

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10月初旬に右腕を骨折し、ようやく快方に向かっていた頃、別居中の夫から電話がかかってきました。

転んでけがをしたことは伝えたはずなのに、まったく忘れていて、私に頼み事をしてきたのです。

ズボンがビリビリに破れて履けないから、一番安いのでいいから買ってきてというのと、もう一つは、元わが家の居間の電器がつかなくなったから、電灯を買ってきてというもの。

なんで、自分で買いに行けないの? と聞くと、あまりに身なりが汚くて、ドラッグストアでさえ行くのを躊躇していると言う。

それを聞いて可哀想になり、うん、わかったと返事をしてしまいました。

モラハラとDVがエスカレートしていき、息子の高校受験まで邪魔をしそうになったので、私と息子が家を飛び出したのが9年前。

家を出た当時は夫から一日20回以上も着信があり、電話に出ると「なんで帰ってこないんだ?」「○○(息子)だけでも、帰せ!」と怒鳴りまくっていました。

居場所がバレて、アパートに押しかけられたこともありました。

別居一年目は、怖くて怖くて震えて過ごしていました。

一年後、遠い場所に再び逃げたのですが、夫はあきらめたのか、しばらく連絡をよこさなくなっていました。

たまに、元わが家の隣の家の奥さんが、夫の様子を教えてくれて、生存確認はできていたのです。

しばらく音信不通になっていた夫から再び電話がかかってきたのは、おととしのこと。

ガラガラ声で、やっとの思いで話していたのがわかり、私の中で恐怖は消え、憐れみの気持ちへと変わっていきました。

モラハラを受けながら、共依存体質になっていたので、共依存から抜け出るのも大変でした。

今度は息子と共依存していたからです。

私と娘と息子、三人で過去の呪縛から必死な思いで逃げ、現在の生活を立てあげてきたように思います。

私と息子は、一人暮らしを始め、お互いに自立もできました。

さんざんな目にあってきたのに、もう夫には二度と会いたくないという気持ちがないのです。

私ができることなら、なんとか助けてあげたいという思いでいます。

まだ籍が入ってるからというのではなく、23年一緒に暮らした情だと思います。

夫に頼まれたもの、ズボンと電灯を用意して、息子に持たせるつもりでした。

彼は、お正月に帰省したら会いに行くと、父親と約束していたのです。

だけど、お正月に息子が電話をすると、今、具合悪いから、今度にしてくれと断られました。

今度にしてくれの言葉は、これで何回目か、夫は息子に会うことを頑なに拒否していたのです。

たぶん、落ちぶれた自分の姿を見せたくないのだと感じました。

つい、最近、夫から私に着信があり、待ち合わせの場所に行き、無事に頼まれたものを渡すことができました。

あまりに変わり果てた姿を見て驚いたのは以前記事にしています。

前回会った時よりも、さらに痩せているように見えました。

全治三か月の重傷を負った時、普通の夫がいたら助けてもらえたのになんて思った私です。

夫は今年、71歳になります。

年金受給なし、非課税世帯で「下流老人」そのものです。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

chii

モラハラDV夫の家を飛び出し、7年目のchiiと申します。離婚には応じてもらえずに、現在も熟年別居中です。つい最近、共に暮らしていた大学生の息子が自立をして一人暮らしになりました。某スーパーでサービスカウンターの仕事をしています。パートなので生活は楽ではありませんが、結婚生活が地獄だったからこそ、現在の一人の時間に幸せを感じています。別居直後から書き出した「60代小さく暮らす」お一人様の老後がテーマの「お茶のいっぷく」を書いています。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

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